第3章:【GAS自動化】あなたは「高級コピペ要員」のままか?AI×GASで「時給800円仕事」から脱却する


おめでとう。

あなたは第2章で「失敗を売る」という戦略を手に入れた。もう「作業者」ではなく「戦略家」だ。

…本当に?

胸に手を当てて、正直に答えてほしい。

クライアントへの提案書を作った後、その内容をGoogleスプレッドシートに「手動で」コピペしていないか?

メールを送るたび、同じ定型文を「手動で」打ち込んでいないか?

毎週月曜の朝、先週のデータを「手動で」整理していないか?

あなたは「戦略家」のフリをした、時給3000円の「高級コピペ作業員」に成り下がっている。

その無駄な作業に奪われた1秒1秒が、あなたの価値を下げている。あなたの可能性を削り取っている。あなたの人生を、じわじわと蝕んでいる。

この章で、その「単純作業」という名の敵を殲滅する。

武器の名は、GAS(Google Apps Script)

ただし、これは「プログラミング講座」ではない。コードの書き方を教える記事でもない。

これは、あなたの時間を取り戻し、あなたの人生を取り戻すための、哲学だ。


あなたの時給を「800円」に引き戻す、見えざる敵の正体

想像してほしい。

あなたは今、コンサルタントとして、クライアントに時給2万円で提案をしている。素晴らしい戦略を語り、相手の目を輝かせる。

その30分後。

あなたはExcelを開き、さっきの提案内容をスプレッドシートに1行ずつコピペしている。

提案書のテキストを選択。Ctrl+C。スプレッドシートに移動。Ctrl+V。次の行。また提案書に戻る。Ctrl+C…

この瞬間、あなたの時給は「800円」に戻っている。

なぜか?

その作業は、高校生のアルバイトでもできるからだ。いや、失礼。今の高校生なら「え、それ自動化しないんですか?」と聞いてくるかもしれない。

問題は、作業そのものではない。

問題は、あなたがその「800円の作業」を、「2万円の自分」がやっていることに、気づいていないことだ。

計算してみよう。

  • 毎日30分の単純作業
  • 週5日 = 2.5時間
  • 月20日 = 10時間
  • 年間 = 120時間

120時間。

その時間で、あなたは何ができた?

  • 新しいビジネスモデルを3つ考案できた
  • 本を20冊読めた
  • 新しいスキルを1つ習得できた
  • 大切な人と、20回の深い対話ができた

でも、あなたはそれを「コピペ」に捧げた。

そして最悪なのは、その120時間が「仕事をした時間」としてカウントされ、あなたが「今日も頑張った」と自分を慰めていることだ。


「この作業、無駄かも?」と気づく力が、プログラミングスキルの100倍価値がある理由

ここで、多くの人が勘違いしていることを暴露する。

「自動化」の最大の障壁は、「プログラミングができないこと」だと思われている。

違う。

本当の障壁は、「この作業、無駄かもしれない」と気づく感覚が麻痺していることだ。

人間の脳は恐ろしい。

毎日同じ作業を繰り返すと、それを「当たり前」だと認識し始める。違和感を消す。痛みを感じなくさせる。

「まあ、そういうものだよね」と納得させる。

これは、自己防衛機能の暴走だ。

毎朝6時に起きてコピペするのが苦痛すぎると、脳が壊れる。だから脳は「これは必要な作業だ」と自分を洗脳する。

結果、あなたは「慣れた作業」を誇りに思うようになる。

「この作業、もう目をつぶってもできますよ(笑)」

それは自慢じゃない。それは、あなたの人生が自動化されている証拠だ。

プログラミングスキルなんて、正直どうでもいい。

今の時代、ChatGPTに「GASでこの作業を自動化して」と泣きつけば、コードは5秒で出てくる。(これ、マジで知らない人多すぎる)

でも、「泣きつく」という行動を起こすには、まず「この作業、クソだな」と気づく感性が必要だ。

そして、その感性を殺しているのは、あなた自身だ。


「慣れ」は敵だ。「これ、もう100回目だな」と思ったら、それは自動化のサインである

小ネタを挟む。

私の友人に、毎週金曜の夕方に「週報メール」を20件送る人がいた。

定型文。宛先だけ変える。毎週30分。

ある日、私が「それ、自動化しないの?」と聞いたら、彼はこう答えた。

「いや、もう慣れたから大丈夫。むしろリラックスタイムかも」

リラックスタイムwww

麻薬だ。

単純作業は、思考を停止させる麻薬だ。

「何も考えなくていい時間」を、人間は心地よく感じる。でも、その心地よさの代償は、あなたの創造性の死だ。

ルールを作ろう。

「これ、今週3回目だな」と思ったら、自動化を検討する。

「これ、もう100回やってるな」と思ったら、今すぐ自動化しないと、あなたの時間泥棒に対する共犯者になる。


GASは「ツール」じゃない。それは「あなたの時間を取り戻す哲学」だ

さて、ここからが本題。

GAS(Google Apps Script)とは何か?

技術的に言えば、JavaScriptベースのスクリプト言語で、Google のサービス(Gmail、スプレッドシート、カレンダー等)を自動操作できるツールだ。

でも、そんな説明はどうでもいい。

GASの本質は、こうだ。

GASは、「あなたの代わりに働いてくれる、無給の部下」を量産する魔法である。

しかも、その部下は:

  • 24時間365日働く
  • 文句を言わない
  • ミスをしない(コードが正しければ)
  • 給料を要求しない
  • 勝手に辞めない

想像してほしい。

あなたが寝ている間に、Gmailに届いた「請求書」という件名のメールを自動で抽出し、スプレッドシートに整理してくれる部下。

毎月1日の朝9時に、自動でリマインドメールを送ってくれる秘書。

特定の条件を満たしたら、自動でSlackに通知を飛ばしてくれるアシスタント。

それが、GASだ。

そして、ここが最高に皮肉なんだが、この「無給の部下」を雇うのに、あなたは「プログラミング」を学ぶ必要がない。

なぜか?

AIが、あなたの代わりにコードを書いてくれるから。


なぜExcel VBAやPythonより先に「GAS」を学ぶべきなのか

ここで、よくある質問に答えておく。

「自動化なら、Excel VBAとかPythonとか、他にも選択肢ありますよね?」

ある。

でも、最初に学ぶべきはGAS一択だ。

理由は3つ。

理由1: 環境構築が「ゼロ」

Pythonを始めるには、Pythonをインストールして、ライブラリを入れて、環境変数を設定して…

めんどくさすぎる。

その時点で、9割の人が挫折する。

GASは?

Googleアカウントさえあれば、ブラウザで今すぐ書ける。終わり。

この「圧倒的な手軽さ」が、初心者にとって最強の武器になる。

理由2: Google サービスとの連携が「神」

あなたの仕事の8割は、Google サービス上で動いている。

Gmail、スプレッドシート、Googleドライブ、カレンダー、フォーム…

GASは、これら全部と「最初から仲良し」だ。

認証とかAPIキーとか、そういうめんどくさい話がほぼない。

「スプレッドシートのA列のデータをGmailで送る」が、10行で書ける。

Pythonなら?たぶん認証だけで1時間溶ける。

理由3: 「小さな成功体験」を積みやすい

プログラミング初心者が挫折する最大の理由は、「成果が見えるまでが遠い」ことだ。

「Hello World」を表示して、「で?」ってなる。

GASは違う。

「Gmailから特定のメールを抽出する」という、実用的な成果が、30分で出る。

しかも、それがあなたの実際の業務を楽にする。

この「即効性」が、あなたの脳に「自動化、マジで使えるわ」という成功体験を刻み込む。

そして、その成功体験が、次の自動化へのモチベーションになる。

プログラミングは「学ぶ」ものじゃない。「使って楽になる」ものだ。


コピペOK。あなたの「コピペ作業員」をクビにする、最初の一歩

さあ、ここからは具体的な話に入る。

ただし、繰り返すが、これは「コード解説」ではない。

コードの意味なんて、今は理解しなくていい。

大事なのは、「こんなことができるんだ!」という可能性を知ることだ。

そして、「ChatGPTに頼めば、コードは出てくる」という事実を体感することだ。

具体例1: Gmailの「特定の件名」のメールを、自動でスプレッドシートに記録する

想像してほしい。

あなたのGmailには、毎日「請求書発行完了」という件名のメールが届く。

今まで、あなたはそれを手動でスプレッドシートに転記していた。

もう、やめよう。

GASなら、こんなことができる:

  1. 毎朝9時に自動実行
  2. Gmailで「件名:請求書発行完了」のメールを検索
  3. 差出人、受信日時、本文の一部を抽出
  4. スプレッドシートの最終行に自動追記

所要時間:0秒。(あなたが何もしなくても、勝手に動く)

コードは?

ChatGPTに、こう聞けばいい:

「GASで、Gmailの件名に『請求書発行完了』を含むメールを取得して、差出人、受信日、件名をスプレッドシートに追記するコードを書いて」

5秒後、完璧なコードが出てくる。

あなたは、それをコピペして、GASエディタに貼り付けるだけ。

理解する必要はない。動けばいい。

具体例2: スプレッドシートの「特定の日付」になったら、自動でリマインドメールを送る

次の地獄。

あなたは、クライアントの契約更新日をスプレッドシートで管理している。

毎週金曜、手動でスプレッドシートを開いて、「あ、来週更新日だ」と気づいて、慌ててメールを送る。

もう、やめよう。

GASなら、こうなる:

  1. 毎日朝8時に自動実行
  2. スプレッドシートの「更新日」列をチェック
  3. 「7日後」に更新日が来るクライアントを抽出
  4. 自動で「契約更新のリマインド」メールを送信

あなたは、何もしない。

ただ、スプレッドシートに「更新日」を入力しておくだけ。

あとは、GASが勝手に動く。

コードは?

ChatGPTに:

「GASで、スプレッドシートのB列の日付が7日後に来るものを検索して、A列のメールアドレスに『契約更新が近づいています』というメールを自動送信して」

はい、5秒。


重要:「理解」は後回し。「動く」が先だ

ここで、真面目な人ほど陥る罠がある。

「でも、コードの意味がわからないまま使うのって、なんか怖い…」

その感覚が、あなたを一生「高級コピペ作業員」に縛り付ける。

料理の例えで考えよう。

あなたは、電子レンジを使うとき、「マイクロ波の仕組み」を理解してから使うか?

車を運転するとき、「エンジンの内部構造」を理解してから乗るか?

使わないだろ。

動けばいい。便利ならいい。

GASも同じだ。

最初は、ChatGPTが書いたコードをコピペして、動かす。それだけ。

そして、動いた瞬間、あなたは「うわ、マジで動いた!」という成功体験を得る。

その成功体験が、あなたの脳を変える。

「自動化、マジで使えるわ」

「次は、あの作業も消してやろう」

そして、次の自動化をするとき、前回のコードを見返す。

「あれ、この部分、こういう意味か」

理解は、後からついてくる。

順番を間違えるな。

「勉強→理解→実行」じゃない。

「実行→成功体験→興味→理解」が、正しい順番だ。


「自動化で空いた時間」を、また「コピペ作業」で埋めようとしていないか?

さて、ここからが本当に重要な話。

あなたがGASで自動化に成功し、毎日30分の作業が消えたとする。

素晴らしい。

で、その30分で、あなたは何をする?

もし、「よし、じゃあもう1件、コピペ作業ができるな」と思ったなら、あなたは何も学んでいない。

自動化の目的は、「もっと作業をする」ことじゃない。

「作業から解放されて、創造的な時間を手に入れる」ことだ。

その30分で、あなたがやるべきことは:

  • 第2章で学んだ「価値再定義AIブレスト」を実行する
  • 新しいビジネスモデルを考える
  • クライアントに、より高い価値を提供する戦略を練る
  • 本を読む
  • ただぼーっとして、アイデアが降りてくるのを待つ

「何もしない時間」を持つことが、最高の投資になる。

なぜか?

人間の脳は、暇なときに最も創造的になるからだ。

シャワーを浴びてるとき、散歩してるとき、ぼーっとコーヒーを飲んでるとき。

そういう「余白」の時間に、突然「あ、そういうことか!」という閃きが来る。

でも、あなたがずっとコピペ作業で埋まっていたら?

その閃きは、一生来ない。

自動化で得た時間を「守れ」。

カレンダーにブロックしろ。

「戦略思考タイム」「アイデアタイム」「ぼーっとする時間」と書いて、予定を入れろ。

その時間を、他の誰にも、何にも、渡すな。


プログラミングは「書く」な。「AIに書かせろ」

最後に、もう一度強調しておく。

「GASを学ぶ」と聞いて、多くの人がこう思う。

「よし、Udemyでコース買って、基礎から勉強するか…」

やめろ。

その瞬間、あなたは挫折フラグを立てている。

なぜか?

人間は、「明確な痛み」がないと、学ばないからだ。

「GASを勉強しよう」というふわっとした動機では、3日でYouTube見始める。

でも、「この地獄のような日報作成を、今すぐ消し去りたい」という切実さがあれば?

あなたは、ChatGPTに泣きつきながらでも、コードを完成させる。

これが、正しい学び方だ。

実践:ChatGPTへの「泣きつき方」

具体的に、どうAIに頼むのか。

例えば、こんな感じ:


あなた(ChatGPTに):

助けてください。私は毎週月曜日に、先週のクライアント対応履歴を手動でスプレッドシートにまとめています。具体的には:- Gmailで「件名:対応完了」のメールを検索- 差出人、日時、本文の一部をコピペ- スプレッドシートに1件ずつ手動入力これを毎週30分やっています。地獄です。Google Apps Script で自動化したいのですが、私はプログラミングが全くできません。コピペで動くコードを、手順付きで教えてください。


これで、ChatGPTは完璧なコードと、設定手順を出してくれる。

あとは、それを愚直に実行するだけ。

「プログラミングができない」は、もはや言い訳にならない。

AIがいる時代に、「できない」と言うのは、「やりたくない」と言っているのと同じだ。


「小さな自動化」の成功体験が、あなたのセルフイメージを書き換える

最後に、これだけは覚えておいてほしい。

GASで最初の自動化に成功した瞬間、あなたの脳内で何かが変わる。

「私は、作業を消せる人間だ」というセルフイメージが芽生える。

それまで、あなたは「作業をこなす人」だった。

でも、その瞬間から、あなたは「作業を設計する人」に進化する。

新しい仕事を振られたとき、反射的にこう思うようになる。

「これ、自動化できるよね?」

「これ、わざわざ手動でやる意味ある?」

この「問い」を持てるようになったとき、あなたは本物の「戦略家」になる。


あなたは「戦略家」か、それとも「高級コピペ作業員」か?

さて、この記事を読んで、あなたはどう思った?

「うわ、耳が痛い…でも、確かにそうかも」

「この記事、私のことじゃん…」

「明日から、何か変えないとヤバい」

もし、そう思ったなら、チャンスだ。

今日が、あなたの「転換点」になる。

でも、もしこう思ったなら、危険信号だ。

「まあ、いつかやろう」

「今はちょっと忙しいから、落ち着いたら…」

その「いつか」は、永遠に来ない。

なぜか?

あなたは今、忙しいからコピペ作業をしている。

でも、コピペ作業をしているから、さらに忙しくなる。

この悪循環を断ち切るには、「忙しい今」に行動するしかない。


今日、やるべきこと

  1. スマホを開け
  2. メモアプリを開け
  3. 「今週3回以上やった、めんどくさい作業」を1つ書け
  4. ChatGPTを開け
  5. 「GASで〇〇を自動化したい。私はコードが書けない」と泣きつけ

これだけ。

所要時間:10分。

でも、この10分が、あなたの今後10年を変える。

10分の行動が、年間120時間を取り戻す。

その120時間で、あなたは何をする?

新しいビジネスを立ち上げるか。

本を20冊読むか。

大切な人と、深い対話をするか。

それとも、あと10年、同じコピペ作業を続けるか。


選択肢は、2つしかない。

「戦略家」になるか。

「高級コピペ作業員」のままでいるか。

どちらを選ぶかは、あなた次第だ。

でも、覚えておいてほしい。

この選択を「しない」ことも、選択だ。

そして、「しない」を選んだ人は、気づいたら10年が経っている。


さあ、あなたはどうする?

今日、最初の自動化に挑戦するか?

それとも、明日も、同じコピペ作業を続けるか?

答えは、あなたの手の中にある。

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