第5章:脱・PV至上主義|新指標「ROIntent」とサーチコンソールでCVRを最大化する分析術

見えないものは、改善できない

想像してみてほしい。

あなたは今、暗闇の中で的を狙って矢を放っている。

矢は飛んでいく。しかし、的に当たったかどうか、わからない。

「もしかしたら当たったかも?」

そう思いながら、また矢を放つ。また暗闇へ。

これが、多くのアフィリエイターがやっていることだ。

記事を書く。公開する。「アクセス来たかな?」と確認する。Google Analyticsを開く。「うーん、PVが増えた…気がする」。

でも、本当に知りたいことは、誰も測っていない:

  • その記事は、本当に「正しい人」を集客しているのか?
  • 訪問者は、あなたが想定した検索クエリで来ているのか?
  • CVRは何%なのか?
  • 1記事あたりの収益は?
  • 改善すべきポイントはどこなのか?

第4章で、あなたは完璧なスナイパー記事を書く方法を学んだ。

この第5章では、その一発が的に当たったかを正確に測定し、さらに威力を高める方法を完全にマスターする。


Part 1:新指標「ROIntent」とは何か

従来のROI(投資対効果)の限界

従来、マーケティングの世界では「ROI(Return on Investment:投資対効果)」が使われてきた。

ROI = (得られた利益 – 投資額) ÷ 投資額 × 100%

しかし、この指標には致命的な欠陥がある。

「投資額」をどう定義するか?

  • 記事を書いた時間?(では、時給をいくらで計算する?)
  • ドメイン代?(では、複数記事で割る?)
  • サーバー代?(同上)

曖昧すぎる。

そして、最大の問題は、ROIが「量」を重視してしまうことだ。

「100記事書いて、合計で月10万円稼いだ。ROIは○○%だ!」

でも、それは本当に効率的なのか?


ROIntent(Return on Intent):新しい評価軸

ここで提唱するのが、ROIntent(Return on Intent:意図に対するリターン)という新指標だ。

ROIntent = 1記事が生み出した総価値 ÷ その記事の制作コスト

より具体的には:

ROIntent = (月間CV数 × 平均報酬単価 × 記事の寿命(月数)) ÷ 制作コスト

例で理解する

ケースA:従来の量産型アフィリエイト

  • 記事数:100本
  • 各記事の制作時間:3時間
  • 総制作時間:300時間
  • 月間総収益:10万円
  • 時給換算(初月):333円/時間

一見、「月10万円」は立派だ。しかし、300時間という膨大な時間を費やしている。

ケースB:ゼロボリューム・スナイパー戦略

  • 記事数:5本
  • 各記事の制作時間:8時間(調査・取材・執筆・撮影含む)
  • 総制作時間:40時間
  • 月間総収益:8万円
  • 時給換算(初月):2,000円/時間

収益は少し下がった。しかし、時給は6倍だ。

そして、重要なのはここから:

12ヶ月後の比較

ケースA(量産型):

  • Googleアルゴリズム変動で、50本の記事が圏外に
  • 残り50本も、競合の増加で順位低下
  • 月間収益:10万円 → 3万円に減少
  • 追加で100本書く必要がある
  • 終わりなき消耗戦

ケースB(スナイパー):

  • ゼロボリュームキーワードのため、競合が参入しない
  • E-E-A-Tが高いため、順位は安定
  • 口コミで被リンクが自然に増え、評価がさらに向上
  • 月間収益:8万円 → 12万円に増加
  • 放置していても稼ぎ続ける資産

これがROIntentの本質だ。

「どれだけ書いたか」ではなく、「どれだけ効率的に、持続可能な価値を生み出したか」を測る。


ROIntentの計算方法(実践版)

実際に、あなたの記事のROIntentを計算してみよう。

必要なデータ

  1. 制作コスト

  • 記事作成時間:○○時間
  • あなたの時給(仮に2,000円と設定):○○円
  • 外注費(写真撮影、専門家監修など):○○円
  • 合計制作コスト:○○円

  1. 月間CV数

  • この記事経由で発生したCV(コンバージョン)数:○○件

  1. 平均報酬単価

  • 1CVあたりの報酬:○○円

  1. 記事の寿命(予測)

  • この記事が稼ぎ続けると予想される期間:○○ヶ月
  • (最低12ヶ月、理想は36ヶ月以上)

計算例

記事:「渋谷 コワーキング 個室 Zoom 今すぐ」

  1. 制作コスト

  • 記事作成時間:10時間(取材・撮影・執筆)
  • 時給:2,000円
  • 外注費:0円(自分で撮影)
  • 合計:20,000円

  1. 月間CV数:4件(コワーキングスペース予約)

  2. 平均報酬単価:1,500円/件

  3. 記事の寿命:24ヶ月(競合少なく、情報の陳腐化も遅い)

ROIntent = (4件 × 1,500円 × 24ヶ月) ÷ 20,000円 = 144,000円 ÷ 20,000円 = 7.2

解釈:1円の投資で、7.2円のリターンが得られる。

これは非常に優秀なROIntentだ。


ROIntentの目安

  • ROIntent < 1.0:赤字。記事の作り直しまたは撤退を検討
  • ROIntent 1.0〜3.0:黒字だが、効率は低い。改善の余地あり
  • ROIntent 3.0〜10.0:優秀。このレベルを目指す
  • ROIntent > 10.0:圧倒的成功。このキーワード構造を水平展開せよ


Part 2:Google Search Console – 真実を語る唯一のツール

さあ、理論はここまで。実際のデータを見に行こう。

Google Search Console(GSC)—これは、あなたの記事が実際にどんなクエリで、どれだけ表示され、クリックされているかを教えてくれる、唯一無二のツールだ。

キーワードプランナーは「予測」だ。しかし、GSCは「事実」だ。

GSCで見るべき3つの黄金データ

データ1:実際の検索クエリ

見方:

  1. GSCを開く
  2. 「検索パフォーマンス」→「検索結果」
  3. 「ページ」タブをクリック
  4. あなたのスナイパー記事のURLをクリック
  5. 「クエリ」タブに戻る

ここに表示されるのが、実際にユーザーが打ち込んだ検索クエリだ。

重要な発見

あなたが狙ったキーワード:「渋谷 コワーキング 個室 Zoom 今すぐ」

しかし、実際のクエリを見ると:

  1. 「渋谷 コワーキング 個室 Zoom 今すぐ」(表示回数:8、クリック数:5)
  2. 「渋谷 コワーキング Zoom 会議」(表示回数:45、クリック数:12)
  3. 「新宿 コワーキング 個室」(表示回数:120、クリック数:8)
  4. 「コワーキング 渋谷 完全個室 防音」(表示回数:15、クリック数:9)

衝撃の事実:あなたが狙っていないクエリで、アクセスが来ている。

そして、表示回数が多いのに、クリック数が少ないクエリ(No.3)もある。

これが、次の一手を教えてくれる。


データ2:CTR(クリック率)とポジション

CTRとポジションの関係を見る:

GSCの「検索パフォーマンス」画面で、「平均CTR」と「平均掲載順位」にチェックを入れる。

理想のパターン:

  • 掲載順位:1〜3位
  • CTR:20〜40%

問題のパターン1:順位は高いのに、CTRが低い

  • 掲載順位:2位
  • CTR:5%

タイトルとディスクリプションが魅力的でない。改善が必要。

問題のパターン2:順位は低いが、CTRが異常に高い

  • 掲載順位:8位
  • CTR:15%

タイトルが非常に魅力的。順位を上げれば、爆発的にアクセスが増える可能性。


データ3:表示回数は多いが、順位が低いクエリ

見方:

GSCの「クエリ」タブで、「表示回数」でソート(降順)。

表示回数が多い(50回以上)のに、平均掲載順位が10位以下のクエリを探す。

例:

  • クエリ:「渋谷 コワーキング 24時間」
  • 表示回数:280回
  • 平均掲載順位:12位
  • クリック数:3回

これは巨大な機会損失だ。

もしこのクエリで3位以内に入れたら、月に50〜100クリックは獲得できる。

対策:記事内に「24時間営業のコワーキング」に関するセクションを追加する。


GSC実践ワークフロー(月1回、30分)

Step 1:公開後3ヶ月の記事を選ぶ(5分)

公開してから3ヶ月経った記事のURLをリストアップ。

なぜ3ヶ月か?

Googleがその記事を正しく評価し、順位が安定するまでに、通常2〜3ヶ月かかる。

Step 2:実際のクエリTOP20を確認(10分)

各記事のページURLをGSCで選択し、「クエリ」タブで上位20クエリを見る。

チェックポイント:

  • あなたが狙ったクエリは入っているか?
  • 想定外のクエリで、表示回数が多いものはあるか?
  • そのクエリのCTRと順位は?

Step 3:3つの改善候補を特定(10分)

以下のパターンを探す:

パターンA:順位は高いが、CTRが低い→ タイトル・ディスクリプション改善

パターンB:表示回数が多いが、順位が低い(10位以下)→ コンテンツ追加

パターンC:想定外のクエリで、高いCTR→ 新規記事作成のネタ

Step 4:即座に改善を実行(5分)

特定した改善候補のうち、最も効果が高そうなもの1つを、今すぐ実行する。

例:

  • タイトル改善:5分でタイトルを書き換え、公開
  • コンテンツ追加:30分で新しいセクションを追加
  • 新規記事メモ:次に書く記事としてメモ

重要:完璧を求めない。70%の完成度でいいから、即座に実行する。


Part 3:CVR最大化の7つの改善ポイント

記事を公開し、アクセスが来ている。しかし、CVが発生しない。

なぜか?

ほとんどの場合、問題は以下の7つのどれかだ。

改善ポイント1:CTAボタンの位置と回数

CTA(Call to Action:行動喚起)ボタンが、少なすぎる、または遠すぎる。

NGパターン:

  • 記事の最後に、1回だけCTAボタン

OKパターン:

  • 記事の冒頭(即答ブロックの直後):1回
  • 各選択肢の紹介直後:3回
  • 比較表の直後:1回
  • FAQの後:1回
  • 記事の最後:1回
  • 合計:7回

「しつこい」と思うかもしれない。しかし、データは嘘をつかない。

CTAボタンを3回→7回に増やしたら、CVRが1.5倍になったという事例は無数にある。

改善の実践

今すぐあなたの記事を開き、CTAボタンが何回出現しているか数える。

3回以下なら、今すぐ4箇所追加する。


改善ポイント2:タイトルとディスクリプションの最適化

GSCで「順位は高いのに、CTRが低い」記事を見つけたら、タイトルとメタディスクリプションを改善する。

CTRを高めるタイトルの4要素

要素1:数字

NG: 「渋谷のコワーキングスペース紹介」
OK: 「渋谷のコワーキングスペース【厳選3選】」

要素2:緊急性

NG: 「Zoom会議ができるコワーキング」
OK: 「【今すぐ使える】Zoom会議ができるコワーキング」

要素3:ベネフィット(利益)

NG: 「個室ブース付きコワーキング」
OK: 「【雑音ゼロ】個室ブース付きコワーキング」

要素4:ターゲットの明示

NG: 「コワーキングスペースの選び方」
OK: 「【フリーランス必見】コワーキングスペースの選び方」

改善の実践

今すぐ、あなたの記事のタイトルを見直す。

上記4要素のうち、2つ以上含まれているか?

含まれていなければ、今すぐ書き換える。


改善ポイント3:ページ速度の改善

事実:ページの読み込みに3秒以上かかると、53%のユーザーが離脱する。

特にスマホユーザーは、せっかちだ。

ページ速度チェック

  1. Google PageSpeed Insightsを開く(https://pagespeed.web.dev/)
  2. あなたの記事URLを入力
  3. スコアを確認

目標:

  • モバイル:70以上
  • デスクトップ:90以上

即効性のある改善策

改善策1:画像の圧縮

  • TinyPNG(https://tinypng.com/)で画像を圧縮
  • 元のサイズの70%削減可能

改善策2:不要なプラグインの削除

  • WordPressの場合、使っていないプラグインを無効化・削除

改善策3:キャッシュプラグインの導入

  • WP Super Cacheなどを導入

これだけで、ページ速度が2倍になることもある。


改善ポイント4:モバイル最適化

事実:ゼロボリュームキーワードの検索者の70%以上はスマホユーザー。

なぜなら、彼らは「今すぐ」「外出先で」検索しているから。

モバイルでの致命的なミス

ミス1:テキストが小さすぎる

  • フォントサイズは最低16px以上

ミス2:ボタンが小さすぎる、近すぎる

  • CTAボタンは最低44px × 44px以上
  • ボタン間の余白は最低8px以上

ミス3:横スクロールが発生

  • 画像や表が画面からはみ出している

改善の実践

今すぐ、あなたのスマホで自分の記事を開く。

  • 文字は読みやすいか?
  • ボタンは指で押しやすいか?
  • 画面からはみ出している要素はないか?

問題があれば、今すぐ修正。


改善ポイント5:信頼性シグナルの追加

読者は、あなたを信用していない。当然だ。ネット上には嘘が溢れている。

信頼を得るための5つのシグナル

シグナル1:実名と顔写真

NG: 著者名なし、または「管理人」
OK: 「田中太郎」+顔写真+簡単なプロフィール

シグナル2:具体的な数字と日付

NG: 「最近、このサービスを使いました」
OK: 「2024年10月15日、このサービスを使いました」

シグナル3:オリジナル写真

NG: フリー素材の写真
OK: 自分で撮影した写真(場所、日付が特定できるもの)

シグナル4:失敗談

NG: 「このサービスは完璧です」
OK: 「このサービスは素晴らしいですが、私は初回、○○で失敗しました」

シグナル5:外部リンク(公式サイト、出典)

NG: 「このデータによれば…(出典なし)」
OK: 「経済産業省のデータによれば…(リンク)」

改善の実践

あなたの記事に、上記5つのシグナルがいくつ含まれているか数える。

3つ以下なら、今すぐ2つ追加する。


改善ポイント6:FAQの充実

読者がCVしない理由の80%は、「不安」だ。

「もし○○だったらどうしよう…」

この不安を、すべて先回りして解消する。それがFAQの役割だ。

最低限含めるべき5つの不安

不安1:本当に信頼できるのか?(詐欺じゃないか?)

不安2:自分にもできるのか?(スキル、知識、時間)

不安3:失敗したらどうなるのか?(返金、キャンセル)

不安4:追加費用はかからないか?(隠れたコスト)

不安5:他の人も使っているのか?(社会的証明)

改善の実践

あなたの記事のFAQセクションを見る。

上記5つの不安に対する回答があるか?

なければ、今すぐ追加する。


改善ポイント7:次の行動の具体化

最大の問題:読者は、次に何をすればいいかわからない。

「興味はある。でも、具体的にどうすればいいの?」

この状態で離脱する読者が、全体の30%以上いる。

解決策:次の行動を、ステップバイステップで示す

NGパターン:

「興味がある方は、公式サイトをご覧ください。」
[公式サイトへ]ボタン

→ これでは不親切すぎる。

OKパターン:

「△△ワークスペースを予約する手順:」

  1. 下記ボタンをクリック(公式予約ページに移動します)
  2. 「日時を選ぶ」をクリック
  3. 利用日と時間を選択(当日でもOK)
  4. 名前とメールアドレスを入力
  5. 「予約確定」をクリック

これで完了です。予約確認メールが届きます。所要時間:約30秒。

[今すぐ△△ワークスペースを予約する]

→ これなら、迷わない。

改善の実践

あなたの記事のCTAセクションを見る。

「次の行動」が、ステップバイステップで書かれているか?

書かれていなければ、今すぐ追加する。


Part 4:長期戦略 – 持続可能な勝利のために

一本の記事で月5万円稼げた。素晴らしい。

しかし、それは「たまたま」かもしれない。

真の成功者は、その成功を「再現可能なシステム」に変える。

戦略1:四半期ごとの情報更新

事実:Googleは、鮮度の高い情報を評価する。

特に、以下のような情報は、3ヶ月で古くなる:

  • 料金
  • 営業時間
  • サービス内容
  • 所在地(移転の可能性)

更新のスケジュール

3ヶ月ごと(年4回):

  1. 紹介している全サービスの公式サイトを確認
  2. 料金、営業時間、サービス内容の変更をチェック
  3. 変更があれば、記事を更新
  4. 記事の最上部に「【最終更新:20XX年X月X日】」を追記

所要時間:1記事あたり30分

5本の記事なら、年間10時間(1回2.5時間 × 4回)。

この10時間の投資で、記事の寿命が2倍、3倍になる。


戦略2:読者からのフィードバック収集

最高の改善アイデアは、読者が教えてくれる。

フィードバック収集の3つの方法

方法1:記事末尾にコメント欄

「この記事は役に立ちましたか?」
「他に知りたいことがあれば、コメント欄でお聞かせください。24時間以内に返信します。」

方法2:簡単なアンケート

Google Formで、3問だけの簡単なアンケートを作る:

  1. この記事で、あなたの疑問は解決しましたか?(はい/いいえ)
  2. 記事に足りない情報があれば教えてください(自由記述)
  3. あなたが最初に検索した言葉を教えてください(自由記述)

記事の最後にリンクを貼る。

方法3:SNSでの言及をモニタリング

TwitterやInstagramで、あなたの記事のURLを検索。

誰かがシェアしているか?どんなコメントをつけているか?

これが、生の声だ。


戦略3:成功パターンの水平展開(再掲)

ROIntentが10以上の記事ができたら、その構造を分析する。

分析すべき要素:

  1. キーワードの構造(どんな単語の組み合わせ?)
  2. ターゲットの心理状態(どんな感情?)
  3. 記事の構成(7ブロックのどこが特に効果的?)
  4. CVへの導線(どのCTAが最もクリックされた?)

そして、その成功パターンを、第3章で学んだ「水平展開」で増やす。

例:

成功記事:「渋谷 コワーキング 個室 Zoom 今すぐ」(ROIntent: 12.5)

水平展開:

  • 地域を変える:「新宿」「池袋」「品川」
  • ニーズを変える:「Zoom」→「電話会議」「録音」「配信」
  • 時間を変える:「今すぐ」→「深夜」「早朝」「土日」

各展開で、同じ記事構成を使う。

1つの成功を、10個に増やす。


戦略4:被リンク自然獲得の仕組み

事実:最高のSEOは、「何もしないSEO」だ。

あなたの記事が本当に素晴らしければ、他の人が自然にリンクを張ってくれる。

自然な被リンクを生む5つの特徴

特徴1:他にない一次情報

あなたが実際に体験し、測定し、撮影したデータ。

例:

  • コワーキングスペースの防音性を、実際に騒音計で測定
  • Wi-Fi速度を、実際にスピードテストで計測
  • 各サービスの料金を、一覧表にまとめる

→ 他のブロガーが「このデータ、便利!」と思ってリンクしてくれる。

特徴2:視覚的にわかりやすい図表

文章だけでなく、オリジナルの図表、イラスト、写真。

→ 「この図、わかりやすい!」とシェアされる。

特徴3:論争的な意見(根拠付き)

一般的な常識に、データで反論する。

例:「多くの人は○○と言いますが、私の実体験では△△でした」

→ 「これは面白い視点だ」と引用される。

特徴4:具体的な数字とプロセス

「私はこの方法で、○ヶ月で△△円稼ぎました」という具体的な実績。

→ 「成功事例として紹介したい」とリンクされる。

特徴5:定期的な更新

情報が常に最新。

→ 「ここを見れば最新情報がある」と、参照リンクとして使われる。

あなたがやること

何もしない。

ただ、上記5つの特徴を持つ記事を書くだけ。

被リンク営業は不要。自然に増える。


Part 5:失敗からの学び – なぜ90%のゼロボリューム挑戦は失敗するのか

ここまで、成功の方法を語ってきた。

しかし、現実を言えば、ゼロボリュームキーワード戦略に挑戦する人の90%は失敗する。

なぜか?

失敗パターン1:「ゼロボリューム」の意味を誤解している

誤解:「検索ボリュームがゼロなら、なんでもいい」

真実:「ゼロボリュームでも、実際には切迫したニーズが存在するキーワード」を狙う

失敗例:

「猫 宇宙服 着せる方法」(月間検索数:0)

→ これは、本当に誰も検索していない。なぜなら、需要がないから。

成功例:

「猫 腎臓病 療法食 食べない 困った」(月間検索数:0)

→ これは、切実なニーズがある。ツールが捉えきれていないだけ。

見分け方:

「もし自分がこの状況だったら、本当にこの言葉で検索するか?」を自問する。


失敗パターン2:表面的な記事を書いている

誤解:「キーワードさえ合っていれば、内容は適当でいい」

真実:「ゼロボリュームキーワードこそ、最高品質のコンテンツが必須」

なぜなら、検索者は切迫しており、中途半端な情報では満足しないから。

失敗例:

「渋谷 コワーキング 個室 Zoom 今すぐ」の記事で:

  • コワーキングスペースを5つ紹介(でも、実際には行ったことがない)
  • 情報は公式サイトからコピペ
  • オリジナル写真なし
  • 実体験ゼロ

→ 読者は即座に離脱。Googleも評価しない。

成功例:

同じキーワードで:

  • 実際に3つのコワーキングスペースを訪問
  • 各スペースで実際にZoom会議を実施
  • 防音性、Wi-Fi速度を実測
  • オリジナル写真20枚
  • 失敗談も含めた実体験

→ 読者は満足し、CVする。Googleも評価する。

教訓:ゼロボリュームキーワードで手を抜くな。むしろ、最高品質を目指せ。


失敗パターン3:即座に結果を求めている

誤解:「記事を公開したら、すぐに稼げる」

真実:「ゼロボリュームキーワードでも、評価されるまで2〜3ヶ月かかる」

失敗例:

記事を公開して2週間後:

「アクセスが来ない。この戦略は嘘だ。」

→ 諦めて、次の「簡単に稼げる方法」を探し始める。

成功例:

記事を公開して:

  • 1ヶ月目:アクセス10、CV 0
  • 2ヶ月目:アクセス30、CV 1
  • 3ヶ月目:アクセス50、CV 3
  • 6ヶ月目:アクセス80、CV 5(月間報酬:7,500円)
  • 12ヶ月目:アクセス120、CV 8(月間報酬:12,000円)

→ 我慢して継続した人だけが、この成果を手にする。

教訓:最低3ヶ月は待て。そして、その間に次の記事を書け。


失敗パターン4:一本だけで終わっている

誤解:「一本の完璧な記事があれば、それで稼げる」

真実:「一本では不十分。トピカルオーソリティを構築するには、最低5本必要」

失敗例:

1本だけスナイパー記事を書いて、放置。

→ Googleは「このサイトは、この分野の専門家なのか?」と判断できず、評価を保留。

成功例:

中核のスナイパー記事1本 + 支援記事4本 = クラスター

→ Googleは「このサイトは、この分野の専門家だ」と認識し、すべての記事の評価が上がる。

教訓:一本書いたら、関連する4本を追加しろ。


失敗パターン5:改善をしていない

誤解:「一度書いたら、後は放置でいい」

真実:「公開後の改善こそが、成否を分ける」

失敗例:

記事を公開して、GSCも見ない。アクセス解析もしない。

→ 改善の機会を逃し、記事は埋もれていく。

成功例:

毎月、GSCをチェックし、7つの改善ポイントを実行。

→ 記事は進化し続け、順位とCVRが向上し続ける。

教訓:書いて終わりではない。書いてから始まる。


第5章のまとめ:あなたが手に入れた力

この章で、あなたは以下をマスターした:

  1. ROIntent(意図に対するリターン):新しい成功指標
  2. Google Search Consoleの高度な使い方:実際のクエリから次の一手を見つける
  3. CVR最大化の7つの改善ポイント:即座に実行できる具体的な戦術
  4. 長期戦略:持続可能な勝利のためのシステム構築
  5. 失敗パターンの理解:90%が陥る罠を回避する方法

そして、最も重要なこと:

測定できないものは、改善できない。改善しないものは、成長しない。


最終章への招待:あなたの未来

「わかった。全部理解した。で、結局、俺はどうすればいいんだ?」

そう思っているはずだ。

最終章となる第6章では、「長期戦略 – 持続可能な専門家ポジションの構築」に入る。

あなたは:

  • 一発屋で終わらない方法を学ぶ
  • ニッチの専門家から業界の権威へと成長する道筋を知る
  • Googleアルゴリズム変動への耐性を構築する
  • 複数のゼロボリューム市場を束ねるポートフォリオ戦略を手に入れる

そして、あなた自身の「ゼロボリューム・マニフェスト(宣言)」を作成する。

これは、あなたのビジネス人生の羅針盤になる。

準備はいいか?

最後の章だ。

ここで、すべてが完成する。


第5章 完


この章を最大限に活用するための行動課題

今すぐやるべきこと:

  1. あなたの記事のROIntentを計算する(30分)

  • 公開済みの記事を1つ選ぶ
  • 制作コスト、月間CV数、報酬単価、予想寿命を算出
  • ROIntentを計算し、評価する

  1. Google Search Consoleを開く(30分)

  • 公開後3ヶ月以上の記事を選ぶ
  • 実際のクエリTOP20を確認
  • 3つの改善候補を特定する

  1. 7つの改善ポイントから、1つを即座に実行(30分)

  • 最も効果が高そうなもの1つを選ぶ
  • 今すぐ実行する(完璧を求めない、70%でOK)

  1. 四半期更新のカレンダーをセット(5分)

  • Googleカレンダーやスマホのリマインダーに、3ヶ月後の日付で「記事更新日」を設定
  • 繰り返し設定にする

  1. 失敗パターンチェック(15分)

  • 上記5つの失敗パターンを読み返す
  • 自分が当てはまっているものはないか?
  • もしあれば、今すぐ軌道修正する

この2時間の作業で、あなたの記事は「生き続ける資産」になる。

part 5 of 6 【講座名】 キーワード選定『全6回』

キーワード選定『全6回』

第1章:検索ボリューム至上主義の崩壊|月間検索数0でも成約する「隠れ需要」の発掘法

第2章:検索意図の解像度を高める「インテント・シンギュラリティ」|CV率が100倍変わる12の言語パターン

第3章:競合不在のブルーオーシャン発掘法|「探す」から「設計する」キーワード選定4つの型

第4章:成約率を最大化する「スナイパーライティング」|7つの黄金ブロックで作る記事構成テンプレート

第5章:脱・PV至上主義|新指標「ROIntent」とサーチコンソールでCVRを最大化する分析術

第6章(完):10年後も生き残る「権威性」の構築法|アルゴリズム変動に負けない資産型メディア運営

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