あなたがプラス思考になれない本当の理由
「プラス思考になりなさい」
小学校の道徳の時間から、就職面接まで。人生で何度この言葉を聞かされただろう。そして何度、自分を責めただろう。
「どうして自分はプラス思考になれないんだろう」
「成功する人は、きっと生まれつきポジティブなんだ」
「自分には、その才能がないんだ」
でも、待ってほしい。
もしかしたら、あなたがプラス思考になれないのは、あなたのせいじゃない。誰もプラス思考の「やり方」を教えてくれなかったからだ。
学校では教えてくれなかった。教科書にも載っていない。もちろん試験にも出ない。会社の研修でも、上司からも、誰もその「技術」を教えてはくれなかった。
私たちは「プラス思考になれ」と命令されるだけで、どうすればいいのかを誰も教えてくれなかったのだ。
それはまるで、泳ぎ方を教えずに「さあ、泳げ!」と海に突き落とされるようなものだ。溺れるのは当然じゃないか。
40冊の本が暴いた、成功者たちの「共通言語」
2025年の今、私たちの手のひらには無限の情報がある。YouTubeもNetflixもTikTokも。でも、私の人生を変えたのは、意外にも古典的な「本」だった。
きっかけは単純だ。「どうすれば儲かるのか?」を真剣に考え始めたからだ。
最初の一冊を手に取ったとき、衝撃が走った。
「こんな情報が、たった1,500円で手に入るのか」
そこには、様々な業界の成功者たちの体験談、失敗談、血と汗と涙の結晶が、驚くほど安い価格で公開されていた。学生時代の私は、そんな本の存在すら知らなかった。教科書しか読んだことがなかったから。
一冊読むと、次が読みたくなる。まるで中毒のように。
2ヶ月後、私は40冊目を読み終えていた。漫画以外の本を最後まで読破したことなど一度もなかった自分が、だ。通勤電車は苦痛な時間から、「移動図書館」に変わった。
そして、奇妙なことに気づいた。
まったく別の著者が、出版社も違うのに、同じことを言っている。
表現は違う。エピソードも違う。でも、本質は同じだ。
飲食店を経営する人も、ITで成功した人も、不動産投資家も、コンサルタントも。業種も規模もバラバラなのに、根っこの部分で同じ思考パターンを持っている。
技術や知識は業界ごとに違う。料理人の技術と、プログラマーの技術は、まったく別物だ。
でも、「考え方」は同じだった。
それこそが「プラス思考」の正体だった。
「努力なんて必要ない」ーーあの社長の言葉の真意
2000年代初頭、「マネーの虎」というTV番組があった。(今で言えば「令和の虎」だ)
事業資金が欲しい挑戦者たちが、億万長者の社長たちの前でプレゼンする番組。
ある回で、世間知らずの若者が1億円の投資を要求して、社長たちから総スカンを食らった。その若者のナメた態度に、誰もが呆れていた。
最後に、ある社長が若者に問いかけた。
「成功するために一番大事なことは何だと思う?」
若者は、投げやりな態度で答えた。
「努力…ですかぁ?」
社長は、自分の頭を指差しながら、こう言った。
「いいや。考え方だよ。努力なんて必要ない」
当時の私は、意味が分からなかった。
「努力が必要ないって、この社長、何言ってんだ?」
成功するには努力が必要に決まってる。そう思い込んでいた。
でも今なら、あの社長が言いたかったことが分かる。
「努力」という言葉が、あなたを殺す
考えてみてほしい。
「努力」という言葉を辞書で引くと、こう書いてある。
「目標実現のため、心身を労してつとめること」
つまり、苦しいこと、つらいこと、やりたくないことを我慢して頑張るという意味だ。
でも、待ってほしい。
本当に成功している人たちを見てみろ。彼らは「我慢」しているか?「苦しんで」いるか?
違う。
彼らは楽しんでいる。
YouTuberのヒカキンは、毎日動画を撮ることを「努力」と呼んでいるか?
起業家のイーロン・マスクは、宇宙開発を「苦行」だと思っているか?
プロゲーマーは、ゲームの練習を「我慢」しているか?
違う。彼らにとって、それは「遊び」だ。
だから、努力という概念が存在しない。
すべてが楽しいのだから、「頑張っている」という感覚がない。気づいたら何時間も没頭している。それが彼らの日常だ。
一方で、私たちはどうだろう?
朝7時に起きるのが「つらい」。満員電車に乗るのが「苦痛」。会議に出るのが「面倒」。資料を作るのが「しんどい」。
そして夜、疲れ果てた体で布団に入りながら、こう思う。
「今日も頑張った。努力した」
でも、それは本当に「頑張った」のか?
それとも、楽しめなかっただけなのか?
給料+時間=あなたの本当の年収
ここで、一つの方程式を紹介したい。
この方程式を知った瞬間、私の世界は180度変わった。
もらえる給料 + 与えられる時間 = サラリーマンの総収入
衝撃だった。
私は今まで、給料明細の数字だけを見て、「安い」「もっと欲しい」と不満を抱いていた。
でも、給料が安いということは、その代わりに時間が与えられているということだ。
サラリーマンの本当の特権
考えてみてほしい。
- 定時で帰れる(=毎日3〜4時間の自由時間)
- 土日休める(=週に2日の完全フリータイム)
- 有給休暇がある(=働かなくても給料が出る魔法)
- 盆休み、正月休みがある
- 研修制度がある(=会社のお金で学習できる)
- 社会保険がある(=病気になっても守られる)
これ、全部金に換算したらいくらになるのか、計算したことあるか?
年収400万円のサラリーマンが、実は年収800万円分の価値を受け取っている可能性だってあるのだ。
でも、ほとんどの人は給料明細の「額面」しか見ていない。
それはまるで、宝箱の中の金貨だけを数えて、宝箱そのものの価値を無視しているようなものだ。
サラリーマンは「ぬるま湯」じゃない。最強の訓練場だ。
「サラリーマンなんて、安定を求める人の逃げ道だ」
「起業しない奴は、チャレンジ精神がない」
そんな言葉を聞くたびに、私は思う。
それ、本当か?
サラリーマンという立場は、実は最強の訓練場なのではないか?
なぜなら、失敗してもクビにならないからだ。
起業家は、失敗したら終わりだ。借金を背負う。社員を路頭に迷わせる。家族に迷惑をかける。
でも、サラリーマンは違う。
新しいプロジェクトが失敗しても、給料は振り込まれる。上司に怒られても、翌月の給与は変わらない。
これ、どれだけ贅沢な環境か分かるか?
会社のお金で、失敗の経験を買っているのだ。
嫌な上司は、最高の反面教師
部下に怒鳴る上司。理不尽な要求をする上司。責任を押し付ける上司。
イライラする。辞めたくなる。
でも、ちょっと待て。
もしあなたがいつか起業したら、人を雇うことになる。その時、どんな上司になるべきかを、今学べているのだ。
嫌な上司は、タダで「反面教師データベース」を提供してくれている。
トラブルは、将来のコンテンツ
仕事でミスをした。クレームが来た。納期に間に合わなかった。
落ち込む。反省する。
でも、もう一歩先を考えてみろ。
この経験、ブログ記事にしたら読まれるんじゃないか?
この失敗、YouTubeで話したら共感されるんじゃないか?
この苦労、いつか本に書けるんじゃないか?
トラブルは、未来のあなたを支える「資産」なのだ。
楽しめない人は、どこに行っても楽しめない
厳しいことを言う。
「今の仕事、つまらない」
「もっと楽しい仕事があるはずだ」
「転職したら変わるかもしれない」
そう思っているあなたに、伝えたい。
今の仕事で楽しさを見つけられない人は、どんな仕事に就いても楽しめない。
なぜなら、楽しさは「外側」にあるのではなく、「内側」にあるからだ。
あなたがその仕事を選んだ理由を思い出せ
あなたが今の会社に入社したとき、少なくとも「ここで働きたい」と思ったはずだ。
面接で、履歴書を書いて、志望動機を語って、内定をもらった。その瞬間、嬉しかったはずだ。
その時の気持ちは、どこに消えたんだ?
楽しさを忘れているだけだ。目の前の仕事に埋もれて、最初の「ワクワク」を見失っているだけだ。
「不満」は、最強の原動力
誤解しないでほしい。
今の給料に不満を持つことは、悪いことじゃない。
むしろ、不満こそが、人を成長させる最強のエンジンだ。
不満があるから、人はもっと良くなりたいと思う。もっと稼ぎたいと思う。もっと自由になりたいと思う。
でも、不満だけで終わってはいけない。
不満を「行動」に変えるのだ。
2025年、最も豊かな人たちの共通点
ここで、興味深いデータを紹介したい。
戦後の日本は貧しかった。モノがなかった。だから、国民全員が「豊かになろう」という明確な目標を共有していた。
そして実際に、日本は経済大国になった。モノが溢れた。
でも、豊かになった途端、何が起きたか?
自殺者が増えたのだ。
交通事故の死者数より、自殺者のほうが多い時代が続いた。2025年の今も、状況は大きく変わっていない。
なぜ、豊かになると人は死ぬのか?
ある評論家が、こう分析した。
「自殺には2つのパターンがある。1つは、金持ちが貧乏になって絶望して死ぬケース。もう1つは、貧乏が金持ちになって死ぬケース」
前者は分かる。でも、後者はなぜか?
答えはこうだ。
「貧乏の頃は、不幸を『金がないせい』にできた。でも金持ちになっても幸せじゃないと気づいたとき、もう言い訳ができなくなる。だから絶望する」
つまり、幸せは外側にあるのではなく、内側にあるのだ。
お金があっても、地位があっても、名誉があっても、内側が満たされていなければ、人は幸せにはなれない。
人は、「追いかけている時」が一番幸せ
考えてみてほしい。
子供の頃、クリスマスプレゼントを待っているとき、ワクワクしなかったか?
誕生日の前日、明日のケーキを想像して、眠れなかったことはないか?
でも、実際にプレゼントを開けた瞬間、ケーキを食べた瞬間、少しだけ「終わり」を感じなかったか?
人は、何かを追い求めているプロセスこそが、実は一番幸せなのだ。
ゴールに着いた瞬間じゃない。走っている最中だ。
だから、「儲けたい」と思っているあなたは、実は今、一番幸せな状態にいる可能性がある。
プラス思考とは、人生をゲーム化する技術
さあ、ここまで読んだあなたに、最後の問いを投げかけたい。
プラス思考とは何か?
それは、「辛いことを前向きに捉える精神力」ではない。
それは、「すでに持っているものの価値に気づく観察力」だ。
あなたの人生には、すでに宝が埋まっている。
給料という宝。時間という宝。経験という宝。人間関係という宝。失敗という宝。
でも、ほとんどの人は地図を持っていないから、宝の位置が分からない。
プラス思考とは、その地図を手に入れる技術だ。
明日から、あなたの世界は変わる
プラス思考を身につけた瞬間、人生はRPGになる。
- トラブルが起きる → 経験値を稼ぐチャンス
- 嫌な上司に怒られる → 反面教師スキルLv.UP
- 残業が減る → 自由時間というレアアイテムを獲得
- 失敗する → 次のステージへの伏線回収
すべてが「イベント」になる。
そして、イベントをクリアするたびに、あなたは強くなる。
努力は消える。楽しさだけが残る。
ゲームをプレイしているとき、あなたは「努力している」と感じるか?
感じないだろう。夢中になって、気づいたら何時間も経っている。
それが、プラス思考の人の日常だ。
仕事も、人間関係も、お金も、すべてがゲームになる。
だから、努力という概念が消える。楽しさだけが残る。
そして気づいたら、勝手に成功している。
あなたは、もう持っている
最後に、もう一度言う。
あなたがプラス思考になれないのは、才能がないからじゃない。
やり方を知らなかっただけだ。
でも、もう知った。
給料+時間=総収入。
今の仕事は、最強の訓練場。
トラブルは、未来の資産。
楽しさは、外側じゃなく内側にある。
あなたは、もう宝の地図を手に入れた。
あとは、それを使うだけだ。
明日、会社に行く電車の中で、こう考えてみてほしい。
「今日は、どんな宝を見つけられるだろう?」
その瞬間、あなたの人生のゲームが、始まる。
【今日から始める1週間プラス思考トレーニング】
- Day 1: 今日得た「見えない恩恵」を3つ書き出す
- Day 2: トラブルを「授業料」として価格換算してみる
- Day 3: 「もし独立したら」という視点で今の仕事を見る
- Day 4: 自分の時間とお金の交換レートを計算する
- Day 5: 嫌いな人から学べることを1つ見つける
- Day 6: 今日の失敗を「ブログ記事化」してみる
- Day 7: この1週間で発見した「隠れた資産」を棚卸しする
さあ、ゲームを始めよう。
人生という名の、最高に面白いRPGを。
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