「記事を書いて、検索エンジンから人が来る…って、どういうこと?」
あなたもそう思ったことがあるんじゃないだろうか。
特に、クラウドソーシングでライターの仕事をしている人ほど、この疑問にぶつかる。
発注者から指定されたテーマで記事を書く。納品する。報酬をもらう。このサイクルには慣れている。
でも、「自分でテーマを決めて、自分で記事を書いて、勝手に人が来て、勝手に商品が売れる」という世界は、まるで別の惑星の話に聞こえる。
実は、この疑問の裏には、根本的な誤解が潜んでいる。
「大量アクセス」という幻想 – 数より質という真実
多くの人が最初に陥る罠がある。
「2ちゃんねるまとめサイトは数千記事ある。私が100記事書いたところで、勝負にならないんじゃ…?」
この発想、分からなくもない。
でも、ここに決定的な勘違いがある。
あなたは、誰でもいいから大量に人を集める必要なんて、ない。
まとめサイトで稼ごうと思ったら、確かに1日数十万〜数百万PV必要だ。なぜなら、1PVあたりの収益が恐ろしく低いから。
例えるなら、100円の商品を1万人に売る商売だ。薄利多売の極致。
でも、育児ブログは違う。
あなたが集めるべきは:
- 「今、育児中で」
- 「具体的な悩みがあって」
- 「解決策を探している」
この3つの条件を満たす人だけだ。
100万人のうち99万人がスルーしても構わない。残りの1万人、いや1000人でいい。その1000人が「これ、まさに私のことだ!」と思ってくれれば、商品は売れる。
1日数百〜数千PV。それで十分だ。
実際、育児ジャンルで1日3000PVあれば、アドセンスだけで月5万円以上の収益になる。商品販売を組み合わせれば、その数倍になることも珍しくない。
これは、まとめサイトの「1日10万PVで月5万円」とは、まるで別の経済圏だ。
少ないアクセスで高い収益。これが、特化型ブログの力だ。
「悩み」の深さが、財布の紐を緩める
ここで重要な話をしよう。
なぜ、検索エンジン経由のアクセスは「質が高い」のか?
答えは単純だ。
わざわざ検索窓に言葉を打ち込んでいる時点で、悩みが深いから。
想像してほしい。
Aさん: Twitterで流れてきた育児ネタの記事を、なんとなくクリック Bさん: Google で「乳腺炎 なりかけ 対策」と検索して、あなたの記事にたどり着く
どちらが商品を買う確率が高いか?
圧倒的にBさんだ。
Aさんは、暇つぶしで見ている可能性がある。面白かったらシェアするかもしれないが、財布は開かない。
一方、Bさんは今まさに胸が痛くて、藁にもすがる思いで検索している。「これで解決できるなら」と、多少の出費は惜しまない。
この違いは、天と地ほどある。
だから、検索エンジン経由のアクセスは少なくても売れる。SNS経由のアクセスは多くても売れない。(例外はあるが、基本的にこの構造だ)
SNSは麻薬だ – 時間泥棒の正体
「でも、FacebookやTwitterも使った方が、もっとアクセス増えるんじゃ…?」
当然の疑問だ。
でも、答えは「使わない方がいい」。
正確には、「月10万円以上稼げるようになるまでは触るな」だ。
なぜか?
SNSは、記事を書く時間を恐ろしく奪うから。
具体的に言おう。
あなたが1日3時間をブログに使えるとする。SNSなしなら:
- 記事構成: 30分
- 執筆: 2時間
- 画像選定・編集: 30分 → 1記事完成
SNSありだと:
- Twitterで「今日の育児あるある」をツイート: 15分
- リプライに返信: 15分
- Facebookに記事をシェア: 10分
- インスタに写真投稿: 20分
- 各SNSの反応をチェック: 30分 → 合計1時間30分消える
残りは1時間30分。記事は半分しか書けない。
これが、毎日続く。
月末、あなたは何を得ているか?
- SNSなし: 30記事 + 検索エンジンからの安定したアクセス
- SNSあり: 15記事 + SNSからの不安定なアクセス + フォロワー数という虚しい数字
どちらが、半年後に稼いでいるか?
圧倒的に前者だ。
SNSは麻薬だ。「いいね」がもらえると嬉しい。リツイートされると承認欲求が満たされる。でも、それは収益に直結しない。
検索エンジン経由の読者は、あなたのファンじゃないかもしれない。でも、財布を開く。
どちらが欲しいか? 承認か、収益か。
答えが「収益」なら、SNSは封印しろ。少なくとも、最初は。
ドーナツの穴を狙うな – 外側に宝がある
さて、「じゃあ、どんなキーワードで記事を書けばいいの?」という話だ。
ここで、重要な考え方を伝えたい。
「ドーナツの穴を狙うな」
ドーナツには、真ん中に穴が開いている。多くの人は、この穴(=ど真ん中のメジャーなキーワード)を狙う。
例えば:
- 「東京 観光」
- 「ダイエット 方法」
- 「iPhone おすすめ」
確かに検索数は多い。でも、ライバルも多い。大手メディアが全力で記事を書いている。あなたが100記事書いたところで、勝ち目はない。
じゃあ、どこを狙うか?
ドーナツの「外側」だ。
穴の周辺、ちょっとマニアックで、でも確実に需要があるキーワード。
例えば:
- 「東京、大阪」より「広島、石川」
- 「肉じゃが」より「ぬか漬け」
- 「iPhone」より「iPod touch」
育児ジャンルで言えば:
- 「離乳食 作り方」より「離乳食 食べない 1歳半」
- 「抱っこ紐 おすすめ」より「抱っこ紐 肩こり 解消法」
- 「夜泣き 対策」より「夜泣き 隣人 謝罪」
後者の方が、圧倒的にライバルが少ない。そして、検索する人の悩みは深い。
これが、ブルーオーシャン戦略だ。
アフィリエイト的に言えば、「商品名キーワードは絶対に狙わない」。
「葉酸サプリ おすすめ」ではなく、「つわり 吐き気 対策」。
「ウォーターサーバー 比較」ではなく、「粉ミルク 夜中 面倒」。
悩みから入って、解決策として商品を提示する。
この順番を間違えてはいけない。
ネタ切れは幻想だ – 悩みは無限にある
「でも、記事のネタってどこから探せばいいの?」
これもよく聞かれる。
答えは単純だ。
悩んでいる人がいる場所に行けばいい。
具体的には:
- Yahoo!知恵袋
- 掲示板(5ちゃんねる含む)
- キュレーションサイト
この3つを見れば、ネタは無限に湧いてくる。
例えば、Yahoo!知恵袋で「育児 悩み」と検索してみる。
すると:
- 「1歳の子が野菜を全く食べません」
- 「夫が育児に協力してくれない」
- 「ママ友との付き合いが苦痛」
- 「保育園に入れなかった」
これ、全部記事になる。
しかも、質問者が使っている「生の言葉」がそこにある。
「野菜を食べない」ではなく、「野菜を見ただけで『イヤ!』と泣き叫ぶ」。
この具体性を、あなたの記事に移植すればいい。
タイトルも、そのまま使える。
「1歳児が野菜を全く食べないときに私がやった5つの工夫」
これで完成だ。
重要なのは、文章をパクることじゃない。悩みの「構造」を理解することだ。
「何に困っているのか」「どんな解決策を試したのか」「なぜうまくいかなかったのか」
これが分かれば、あなたなりの解決策を提示できる。
「したいけどできない」に金は集まる
最後に、最も重要なことを伝えたい。
どんな人に向けて記事を書くべきか?
答えは:
「したいけどできない」人だ。
もっと正確に言えば:
- 「したいけどできない」
- 「したいけどやり方がわからない」
- 「したいけど挫折した経験がある」
この3つのどれかに当てはまる人。
なぜか?
人間にとって、「できない」ことは最大のフラストレーションだから。
例えば:
- 「母乳で育てたいけど、出ない」
- 「離乳食を手作りしたいけど、時間がない」
- 「自然分娩したいけど、怖い」
この「ギャップ」に、人は耐えられない。
そして、このギャップを埋めてくれる商品やサービスには、喜んでお金を払う。
だから、売れる。
逆に、「新生児の肌着を自分で作るための型紙」のような記事は、情報としては価値があるが、商品は売れにくい。
なぜなら、「型紙が欲しい」人は、既に解決策を知っているから。あとは実行するだけ。商品を買う必要がない。
売れる記事と、読まれるだけの記事は違う。
両方必要だ。読まれるだけの記事(アドセンス用)も書く。でも、商品を売りたいなら、「したいけどできない」人に向けた記事を書け。
これが原則だ。
最初の100記事が世界を変える
「1500文字を100記事」
これが、最初の目標だ。
多く感じるかもしれない。でも、これは通過点に過ぎない。
100記事書いた頃、あなたは気づく。
「あれ? 勝手に人が来てる」
Google Search Consoleを見ると、自分でも予想していなかったキーワードで、検索結果に表示されている。
そして、たまに商品が売れている。
最初は月に1件かもしれない。でも、それが2件になり、5件になり、10件になる。
雪だるま式に、増えていく。
なぜなら、100記事書けば、その中のいくつかは「当たり」を引くから。
すべての記事がヒットする必要はない。100記事のうち、5記事が当たれば十分だ。
その5記事が、毎月安定してアクセスを連れてくる。毎月商品を売ってくれる。
これが、ストック型コンテンツの威力だ。
一度書いた記事は、消えない。来年も、再来年も、働き続ける。
あなたが寝ている間も、記事は検索結果に表示され続ける。
これが、不労所得の正体だ。
クリックしたくなるタイトルと、ある程度の質 – それだけでいい
最後に、技術的な話を少しだけ。
「SEO対策って、難しいんじゃ…?」
そう思うかもしれない。
確かに、昔は複雑だった。外部リンクを何本集めるとか、キーワード出現率が何%とか。
でも、今は違う。
必要なのは2つだけ:
- クリックしたくなるタイトル
- ある程度の記事の質
それだけで、どんどんアクセスが来る時代だ。
「クリックしたくなるタイトル」とは?
- 「私のことだ!」と思わせる具体性
- 「これ、知りたかった!」と思わせる解決策の提示
- 「え、どういうこと?」と思わせる意外性
例えば:
- ❌ 「育児の悩みについて」
- ⭕️ 「1歳児が夜中に5回起きる|私が試した7つの方法と唯一効いたもの」
後者の方が、圧倒的にクリックされる。
「ある程度の質」とは?
- 読者の悩みに、具体的に答えている
- 自分の体験が入っている
- 読みやすい(変な改行、誤字脱字が少ない)
これだけだ。
文章の美しさや、プロのライターのような技術は、いらない。
大事なのは、読者の役に立つかどうか。それだけだ。
検索エンジンは、最も誠実な友人だ
SNSは気まぐれだ。今日バズっても、明日は忘れられる。
でも、検索エンジンは違う。
良い記事を書けば、ずっと評価してくれる。
今日書いた記事が、1年後もアクセスを連れてくる。3年後も売上を生む。
これは、SNSでは絶対に起こらない。
だから、最初は検索エンジンだけに集中しろ。
SNSは、月10万円稼げるようになってから考えればいい。それまでは、封印だ。
検索エンジンは、努力を裏切らない。
あなたの最初の一歩
では、明日から何をすればいいか?
ステップ1: Yahoo!知恵袋を開く
「育児 悩み」で検索。上位10件の質問をメモする。
ステップ2: その中から1つ選ぶ
「これ、私も同じこと悩んだな」と思うもの。または「これ、解決策知ってる」と思うもの。
ステップ3: 記事を書く
タイトル: 「〇〇で悩んでいるあなたへ|私が試した5つの方法」
本文:
- 理解と共感(私も同じでした)
- あなたが試した方法(うまくいったこと、いかなかったこと)
- 最終的な解決策(商品があれば、自然に紹介)
1500文字を目指す。
ステップ4: 公開する
完璧じゃなくていい。60点でいいから、公開する。
ステップ5: 次の記事を書く
これを100回繰り返す。
それだけだ。
難しい技術も、高額な塾も、いらない。
必要なのは、読者の悩みに向き合う誠実さと、100記事書き切る根気。
それだけで、世界は変わる。
あなたの記事が、誰かの悩みを解決する。
そして、あなたに収益が入る。
これが、検索エンジンからの集客だ。
さあ、最初の一歩を踏み出そう。
Yahoo!知恵袋を開いて、最初のネタを探すところから。
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