2015年、私はこう書いた。
「記事を書く時、最も重要なのは『誰に書くか』だ。Yahoo!知恵袋でリサーチして、一人に向けて書け。」
当時、これは正しかった。実際、多くの人がYahoo!知恵袋でターゲットを見つけ、記事を書いた。
しかし2025年の今、私はあなたに警告したい。
「誰に書くか」は確かに重要だ。しかし、そのターゲット設定、AIに丸投げしてませんか?
「30代ママ向けの記事を書いて」
そう指示して、出てきた記事を見て、こう思ったことはないか?
「なんか、薄っぺらいな…」
そう。AIに丸投げした記事は、薄っぺらい。
なぜか?
ターゲット設定が、甘すぎるからだ。
2015年の私は、実は「浅かった」
正直に告白しよう。
2015年の私のアドバイス、今読み返すと**「浅い」**。
「Yahoo!知恵袋でリサーチして、一人に向けて書け」
確かに、これは「万人に向けて書く」よりは遥かにマシだ。
しかし、それだけでは足りない。
2015年の浅いターゲット設定
【テーマ】
ダイエットに挫折した人向けの記事
【ターゲット】
・何度もダイエットとリバウンドを繰り返している人
・運動は続かないし、食欲も抑えられない人
【記事タイトル】
「ダイエットに挫折する人のための3つの秘訣」
これ、まだ甘い。
なぜなら、この「ターゲット」、実際には100人いたら100通りの悩みがあるからだ。
- 25歳の独身OLと、35歳の2児の母では、挫折の理由が違う
- 糖質制限で失敗した人と、運動で失敗した人では、次に試すべきことが違う
- 「また失敗したらどうしよう」と不安な人と、「もう諦めよう」と思ってる人では、響く言葉が違う
この「違い」を、2015年の私は見逃していた。
2025年、AIがあるからこそ「解像度MAX」のターゲット設定が必須
ここで、衝撃的な事実を伝えよう。
AIは、あなたが指示した「解像度」でしか書けない。
解像度が低い指示
「30代ママ向けに、ダイエット挫折から復活する記事を書いて」
AIが書く記事:
ダイエットに挫折することは、誰にでもあります。
しかし、諦めないでください。
以下の3つの方法を試してみましょう。
1. 無理な目標を立てない
2. 完璧を求めない
3. 小さな成功を積み重ねる
薄っぺらい。どこかで見たような内容。誰の心にも刺さらない。
解像度がMAXの指示(メタ台本)
【ターゲット:美咲(仮名)】
- 年齢:32歳、2児の母(5歳と3歳)
- 職業:時短勤務の事務職
- 体型:産後15kg増えたまま、身長158cm、体重68kg
- 過去の失敗:
- 1回目:糖質制限(2ヶ月で5kg減→ストレスで暴飲暴食→3ヶ月で8kg増)
- 2回目:ジム通い(3ヶ月契約→2週間で挫折→会費だけ払い続けた)
- 現在の心理状態:
- 「また失敗したらどうしよう」と不安
- 夫に「痩せたら?」と言われて、イラッとした
- 鏡を見るのが辛い
- でも、子どもの運動会で走りたい(半年後)
- 検索意図:
- すぐに結果が出る方法ではなく、「今度こそ失敗しない方法」が知りたい
- 完璧主義をやめたいけど、具体的にどうすればいいかわからない
- 1日のスケジュール:
- 6:00 起床、朝食準備
- 7:00 子どもを保育園に送る
- 9:00-15:00 仕事(時短勤務)
- 16:00 子どもを迎えに行く
- 17:00-20:00 夕食準備、風呂、寝かしつけ
- 21:00 やっと自分の時間(でも疲れて何もできない)
- 使える時間:
- 平日:21:00-22:00の1時間だけ
- 週末:夫が子どもを見てくれる土曜午前2時間
【記事の角度】
- 「完璧主義をやめる」という抽象論ではなく、
「週3回だけ気をつける」という超具体的な方法
- 美咲の1日のスケジュールに合わせた、現実的な提案
- 「時短勤務ママでもできる」を前面に
- 夫の一言にイラッとした感情に共感しながら、
「でも夫を巻き込む方が楽」という方向に持っていく
【絶対に入れる要素】
1. 導入:夫の「痩せたら?」に、泣きそうになった夜の話
2. 過去の失敗:糖質制限とジム、両方失敗した理由を分析
3. 具体策:「月水金だけカロリー意識」の超具体的なやり方
4. スケジュール:美咲の1日に合わせた、現実的な時間の使い方
5. 夫の巻き込み方:「協力して」ではなく「一緒に楽しむ」方向
6. まとめ:半年後の運動会で、笑顔で走る自分を想像させる
【トーン】
- 共感>アドバイス
- 説教臭くない、友達に話すような
- 「私も失敗した」を前面に
- でも、希望を残す
【恐怖を煽る部分】
- 「このまま何もしないと、5年後には80kgを超える」
(でも、脅しすぎない。すぐに希望を示す)
【ユーモアを入れる部分】
- 夫の「痩せたら?」に対する、心の中のツッコミ
- ジムの会費を無駄にした自虐ネタ
このメタ台本をAIに渡すと…
AIが書く記事:
「痩せたら?」
夫のその一言に、私は泣きそうになった。
違う。私だって、痩せたいと思ってる。
でも、どうすればいいのかわからないんだ。
糖質制限は、ストレスで暴飲暴食した。
ジムは、2週間で行かなくなった。
「また失敗したらどうしよう」
そんな不安で、何もできなくなっていた。
でも、ある日気づいた。
「完璧を求めるから、失敗するんだ」
だから、今度は変えた。
週7日気をつけるんじゃなく、週3日だけ。
月曜、水曜、金曜だけ、カロリーを意識する。
他の日は、好きなものを食べる。
これだけ。
最初は不安だった。
「こんなゆるくて、本当に痩せるの?」
でも、3ヶ月後、体重計に乗ったら…
(以下、具体的な方法と結果が続く)
違いがわかるだろうか?
前者は「誰にでも当てはまる」けど「誰の心にも刺さらない」。
後者は「美咲にしか当てはまらない」けど「美咲と同じ悩みを持つ人全員に刺さる」。
これが、解像度MAXのターゲット設定の威力だ。
メタ台本という「設計図」が、すべてを変える
ここで、最も重要な概念を共有したい。
2025年、記事の質は「メタ台本」で決まる。
メタ台本とは、記事の「超詳細な設計図」だ。
メタ台本に含めるべき要素
1. ターゲットの詳細プロフィール
- 年齢、職業、家族構成
- 1日のスケジュール
- 過去の失敗体験
- 現在の心理状態
- 検索意図
2. 記事の角度(差別化ポイント)
- 他の記事と何が違うか?
- なぜこの記事を読むべきか?
3. 構成の詳細
- 各セクションで何を書くか
- 文字数の配分
- 入れるべき具体例
4. トーン設定
- 共感的?教科書的?
- ユーモアの入れ方
- 恐怖の煽り方
5. 避けるべきこと
- YMYL配慮
- 断定表現
- 説教臭さ
これを3,000〜5,000文字で書く。
「えっ、記事より長いじゃん!」
そう。メタ台本は、記事より長い。
しかし、この投資が、記事の質を10倍にする。
恐怖を煽り、ユーモアで和らげ、希望を残す—これが2025年の勝ちパターン
さて、もう一つ重要なテクニックを伝えたい。
恐怖を煽れ。しかし、ユーモアで和らげ、最後は希望を残せ。
悪い例:恐怖だけ煽る
「このまま何もしないと、5年後には80kgを超え、
糖尿病のリスクが高まります。
健康を失い、医療費がかさみ、家族に迷惑をかけます。
今すぐ行動しないと、取り返しのつかないことになります。」
これ、読者は離脱する。
なぜなら、怖すぎるからだ。人は、恐怖だけでは動かない。
良い例:恐怖→ユーモア→希望
「このまま何もしないと、5年後には80kgを超える。」
(恐怖を煽る)
「でも、大丈夫。私も68kgから始めた。
しかも、ジムの会費を3ヶ月無駄にした過去がある。
(2週間で行かなくなったのに、解約するの忘れてた。笑)」
(ユーモアで和らげる)
「そんな私でも、半年で8kg痩せた。
今では、鏡を見るのが楽しい。
運動会で、子どもと一緒に走れる自分を想像すると、ワクワクする。」
(希望を残す)
このバランスが、読者を行動に導く。
メタ台本には、このバランスも書き込む。
【恐怖を煽る部分】
- 導入で「このまま何もしないと5年後80kg」と示す
- でも、1文で終わらせる。深追いしない。
【ユーモアを入れる部分】
- ジムの会費を無駄にした自虐ネタ
- 夫の「痩せたら?」に対する心の中のツッコミ
「お前もな!」(でも、声には出さない)
【希望を残す部分】
- 「半年後の運動会で、笑顔で走る自分」を想像させる
- 「今日から始めれば、間に合う」で締める
この設計図があれば、AIは完璧に実行する。
Yahoo!知恵袋リサーチは、もう古い?
2015年、私はYahoo!知恵袋でリサーチしていた。
iMacrosというツールで、質問と回答を自動抽出していた。
2025年、もっといい方法がある。
2025年のリサーチ方法
ステップ1:Gemini Deep Researchに依頼
「ダイエットに挫折した30代ママの悩みを、
詳細にリサーチしてください。
特に:
- 過去に試した方法と失敗理由
- 現在の心理状態
- 検索している情報
- 1日のスケジュールと使える時間
Yahoo!知恵袋、Twitter、ママ向けフォーラムを調査して。」
30分後、10ページのレポートが返ってくる。
ステップ2:Claudeにメタ台本作成を依頼
「このリサーチ結果をもとに、
『ダイエット挫折から復活する記事』のメタ台本を作って。
ターゲットは32歳、2児の母、時短勤務。
過去に糖質制限とジムで失敗。
解像度MAXで、3,000文字の台本にして。」
15分後、詳細なメタ台本が完成。
ステップ3:Claudeに記事執筆を依頼
「このメタ台本で、2,500文字の記事を書いて」
5分後、記事完成。
所要時間:50分(ほぼ自動)
2015年なら、Yahoo!知恵袋を手動で見て回るだけで2時間。記事を書くのに2時間。合計4時間。
効率は、5倍になった。
意味のない記事を量産しても、ゼロ×100=ゼロ
2015年、私はこう書いた。
「意味のない記事を量産しても、ゼロには何をかけてもゼロです。」
これは、2025年も変わらない。
いや、むしろ状況は厳しくなった。
なぜなら、AIで量産された薄っぺらい記事が、ネットを埋め尽くしているからだ。
- 解像度の低いターゲット設定
- どこかで見たような内容
- 共感もユーモアもない、教科書的な文章
こんな記事を100本書いても、誰も読まない。
しかし、解像度MAXのメタ台本から生まれた記事を10本書けば、確実に読まれる。
計算してみよう
【薄っぺらい記事100本】
1記事の平均PV:10
合計:1,000PV/月
【解像度MAX記事10本】
1記事の平均PV:500
合計:5,000PV/月
1/10の記事数で、5倍のPV。
しかも、薄っぺらい記事100本を書く時間と、解像度MAX記事10本を書く時間は、ほぼ同じだ。
(メタ台本作成に時間がかかるが、執筆時間は短い)
どちらを選ぶかは、明白だろう。
型にオリジナリティを加える—でも、AIには「型」を守らせる
2015年、私はこう書いた。
「まずは型に当てはめて100記事。そこから自分なりの工夫を加える。」
2025年、この考え方は変わった。
2025年の戦略
あなた:型を作る(メタ台本)
AI:型を忠実に守る
あなた:オリジナリティを加える
(ユーモア、恐怖の煽り方、体験談の「核」)
AI:それを文章化する
つまり、「型」はあなたが作り、AIはそれを忠実に実行する。
オリジナリティは、メタ台本の段階で加える。
【メタ台本に加えるオリジナリティ】
- ユーモアの入れ方(具体的に指示)
- 恐怖の煽り方(どこで、どう煽るか)
- 体験談の「核」(あなただけが持っている情報)
- トーンの微調整(友達口調?先輩口調?)
これをメタ台本に書き込めば、AIはあなたの「声」で書く。
最後に:2015年の私は浅かった。でも、2025年のあなたは深くなれる
2015年、私は「誰に書くか」の重要性を説いた。
しかし、今読み返すと、浅い。
「Yahoo!知恵袋でリサーチして、一人に向けて書け」
これだけでは、不十分だった。
2025年のあなたには、もっと深い武器がある。
- Gemini Deep Researchで、自動リサーチ
- Claudeで、解像度MAXのメタ台本作成
- 恐怖を煽り、ユーモアで和らげ、希望を残す設計
- 体験談の「核」と、AIの膨らませる力の融合
これらを使えば、2015年の私が書いた記事より、10倍質の高い記事が書ける。
しかし、一つだけ変わらないことがある。
「誰に書くか」が、9割。
この原則は、2015年も2025年も変わらない。
ただし、その「誰」の解像度が、10年で100倍になった。
さあ、今日から始めよう。
AIに「30代ママ向けの記事を書いて」と丸投げするのではなく、
3,000文字の詳細なメタ台本を作る。
ターゲットの名前、年齢、職業、1日のスケジュール、過去の失敗、心理状態、検索意図…
すべてを書き込む。
恐怖を煽る部分、ユーモアを入れる部分、希望を残す部分…
すべてを設計する。
そのメタ台本をAIに渡せば、魔法が起きる。
2015年の私は、浅かった。
しかし、2025年のあなたは、深くなれる。
解像度MAXのメタ台本が、あなたの記事を変える。
「誰に書くか」が9割。
でも、その「誰」を、どこまで深く理解するか。
それが、2025年の勝負だ。
はじめまして。
毎回素晴らしい記事をありがとうございます。
まさしく妊娠中、子育て中の主婦でブログを書いているあやべーと申します。記事の内容がまさに今の自分にドンピシャで一日に何回も見て記事作成を頑張っているところです。
ところで記事中の「yahoo!知恵袋の質問と回答を自動で抽出するツール」を使ってみたいのですが、問い合わせはこちらのコメント欄からでよろしいのでしょうか?図々しくもすみません。
お暇なときにでも返信頂けたら嬉しいです。