- 時系列に沿って書いただけの平凡な文章になる
- 情熱を持って書いているつもりだが何故か伝わらない
- ここぞと言う時に伝える文章を書けるようになりたい
今回は、そんなあなたのために
「誰でも簡単にストーリーが描けるようになる神話の法則」
と、
私が実際に感動したテレビ番組
「奇跡体験アンビリバボーの中のホテル再建番組」
を具体例に出して、番組の中で「どのシーンが」「どの場面に当てはまっているのか?」をご紹介します。
![りんやん](https://rinyan.net/wp-content/uploads/2018/03/rinyanimg.jpg)
冷静に分析してみると、本当にびっくりします。
プロが作ったテレビ番組なので当然ですが…
それにしても面白いようにこの神話の法則テンプレートに当てはまっていることがわかります。
ストーリーの法則(神話の法則)はちょっとでもマーケティングを勉強した人なら大抵知ってると思います。
わからない人でも全然okです。やり方さえ分かってしまえばストーリーを作るには最強の方法です。
また、アマゾンで実際に本を購入するよりも、こういった事例に合わせて
「今どのシーンを使っているのか?」
で説明したほうがわかりやすいと思いますので動画を見ながら冷静に分析してみてください。
感動して泣いている場合じゃないです。笑
神話の法則のテンプレートのおさらい
「神話の法則」の本の中で語られているストーリー展開はこのテンプレです。有名すぎるのでご存知のかたも多いと思います。
- 日常の世界
- 冒険への誘い
- 冒険への拒絶
- 賢者との出会い
- 第一関門突破
- 試練・仲間・敵対者
- 最も危険な場所への接近
- 最大の試練
- 報酬
- 帰路
- 復活(問題点の復活)
- 帰還(エピローグ)
感動させる物語は「例外なくこの形」になっているといえます。
ぜひ、これを頭に入れて色々なストーリーを見てみてください。
![りんやん](https://rinyan.net/wp-content/uploads/2018/03/rinyanimg.jpg)
実際に「感動した」テレビ番組を神話の法則の流れに当てはめてみると…
1、日常の世界
この時点で当時1994年の背景を紹介しています。要するに赤字続きで半分あきらめモードのホテルの日常
バブル崩壊
周辺に巨大ホテルの台頭
これによる従業員の諦めや人間関係の悪化
後にホテルの支配人になる「柴田」最初はこのホテルのリストラ整理を依頼される(汚れ役)
転職の応援などもして見事リストラを成功させる
4期連続の赤字+8億円の負債
経営陣は責任を取って総辞職
リストラを成功させた「柴田」に総支配人への白羽の矢が立つ
2,3、冒険への誘いと拒絶
「柴田」がホテルの総支配人に
しかし、従業員のモチベーションはどん底。
「何やってもダメ」
「ド素人に経営なんてできるの?」
「どうせ早かれ遅かれこのホテル潰れる」
何とかホテルを再現したい支配人と、それを拒絶する従業員との葛藤を描いている
4、賢者との出会い
このストーリーでは「出会い」ではなくアイデア
素人の俺に経営を立て直すなんてできるはずがない
客室やレストランではなく、「社員食堂の改装」を行った。
社員の誕生日会も月1回開催。
日本一幸せな従業員が働けるホテルにしたい
それが結果的にお客様に絶大な信頼を与える
「もう一度来たくなるホテル」と皆に言ってもらえるようになること
これが必然。
5、第一関門突破
ここからが、第一のターニングポイント。
少しずつ変わっていく従業員たち
お客さんの背広に付いていた糸くずを取ってあげたのがきっかけ。
「駅からホテルに来るまでにピアス落としたお客さん」
→
「次の日の朝までにKさんがホテルから駅までの道のりをくまなく探すそして発見」
→
「お客様はとても感動される」
「バイトだってただ金を稼ぐだけでは楽しくない」
「もしこのコーヒーを一杯飲んだら死のうと思っているお客さんがいたとする。しかしコーヒーを飲んだり君の笑顔を見たりして気持ちが変わるかもしれない。それはそれで人を幸せにしたことになる。」
すごい熱い情熱を持って従業員に接した。
柴田はできるだけ多くの従業員の仕事ぶりを観察してスタッフの長所を見つけることにした。
柴田の言葉が少しずつ従業員に変更をもたらす。
柴田「褒めてあげることがほとんどない昨今。悪いところを見ることが多すぎる。良いことをした時は褒めなきゃいけない。」
従業員の気持ち
支配人は自分のことを見ててくれている
私はこのホテルに必要とされている
従業員の意識は徐々に改善
いつの間にかホテルが居心地の良い場所に
6、試練・仲間・敵対者
物語には、ライバル・敵対者・が必要。
しかしこのストーリーでは「よそのホテルが敵」ではないので物語を盛り上げる要素として反乱分子を設定している。
久保「客室をほっておいてなぜ社員食堂を!!」「経費の無駄遣い」
料理長「自分の腕を披露するかのように料理を作っている」
などが登場する。
![りんやん](https://rinyan.net/wp-content/uploads/2018/03/rinyanimg.jpg)
多少内容が前後するが、経営が上向きになる兆しはまだない
7、最も危険な場所への接近
ここから始まるのが第二のターニングポイントですね。ゲームで言うと「ラスボスのいるダンジョン」ですが、テレビのストーリーだと、「自分たちが意図しないタイミングで起きたトラブル等」になります。
東海地方を襲う集中豪雨
名古屋駅周辺のホテルは全て満室
宿泊客の安全を守るためほとんどのホテルロビーを閉鎖
そんなトラブルの中、このホテルはどういった対処を行えば良いのか?
8、最大の試練
「ロビーを開放すれば宿泊しているお客から苦情がくるかも」
目の前に困っている人がいるからロビーを解放して休んでもらうという決断
「帰宅できない人にこのホテルのロビーとレストランを解放して避難所として提供しましょう。」
従業員が一致団結
ここで、反乱分子である久保が変わる。
「大量の毛布などを積極的に提供」
また第二の反乱分子であった料理長も
「避難してきた人に積極的に温かいスープを提供」
誰のために料理を作っているのかを大切に考えるように
結果150人の帰宅困難者を受け入れる
涙を流して感謝される
今まで「営業用のありがとうしか受けていなかったことに気づく」
本当の「ありがとう」への気づき
![りんやん](https://rinyan.net/wp-content/uploads/2018/03/rinyanimg.jpg)
9、報酬
数日後このことが新聞に掲載される
「ホテルの心温まるもてなしにロビーの人たちの心が和んだ」
新聞に掲載された他にも何通もの感謝の手紙がホテルに寄せられた
これをきっかけにこのホテルの評判は全国に知れ渡ることになる
10、帰路
結果予約の客はどんどん増加して2001年には初めての赤字脱却に成功することになる
大きな改革をしたわけではない
従業員が笑顔でいられる職場を提供しただけでホテルは飛躍的に成長した
![りんやん](https://rinyan.net/wp-content/uploads/2018/03/rinyanimg.jpg)
神話の法則のストーリーはここからさらにもう一波乱あります。
11、復活【問題点の】
2007年7月食中毒を出してしまい1週間の営業停止処分
「ようやくこれからだって時に」
食中毒に対する対応:
顧客全員にお詫びの手紙を発送
マスコミに発表する義務はなかったが、「お客様に嘘をつくことはできない」としてあえて発表。
営業が再開してももはや客が来てくれる保証はない
ホテル破綻の危機
↓
営業停止期間あけた日
↓
予約の電話が殺到鳴り止まないコール音
↓
なんと、今度は「常連客」がホテルの役に立とうと積極的に予約を入れてくれた
![りんやん](https://rinyan.net/wp-content/uploads/2018/03/rinyanimg.jpg)
1,内部の団結
2,外部からの応援
というそれぞれ全く別の「困難を乗り切ったストーリー」が用意されているのが分かります。
12、帰還(エピローグ)
ホテルアソシア名古屋ターミナル
客室年間平均稼働率94.1パーセントという驚異の数字を叩き出し7年連続の黒字(客室稼働率は80パーセントあれば良い方と言われている)
2010年9月30日
赤字ではなく、建物の老朽化のためホテルアソシア「廃業」
36年の歴史に幕を閉じた
しかし従業員は、いまだに定期的に「柴田さん」のもとを訪れている
柴田さんも2017年にオープン予定のホテルでまた名古屋ターミナルで働いていた従業員を集めて新規スタート予定(未定)
おしまい
神話の法則というかストーリーの法則を学ぶと…
ざっくりまとめると
【ビフォー】連続赤字で従業員もあきらめムードだったホテル
が
【アフター】客室稼働率94.1%で従業員が日本一幸せなホテル
に変わるまでのストーリーで
シナリオには2つの困難が用意されています。
「未曾有の集中豪雨を従業員が一致団結して乗り切る」
シナリオ2
「食中毒を出してしまったが、このホテルの危機に、今度はお客さんが助けてくれた」
実際食中毒の時はかなり苦情の電話などがあったと推測されます。
しかし、そういう感動に結びつかない話はほぼ、番組では描かれていません。
冒頭にも書いてますが
奇跡体験アンビリバボー151119
アンビリ ホテル再建
とかでYou Tube検索してみてください。w
感動させるストーリーとはこういう風にテンプレートにガチッと当てはまってしまいます。そして、重要なポイントは、「わかっていてもわかっていなくても」人間はこの展開で感動してしまうということです。
私などでも、「本当にテンプレート通りの展開だ」と思って見ていてもやはり感動してしまいました。
人間は文字のない時代から「ストーリーが大好き」
だからこそ遺伝子レベルで組み込まれていて逃れることができないのでしょうね。
そして、「胡散臭い情報商材」でも大体がこの展開になっていることがわかります。
- リストラされて悶々としていた私
- ネットビジネスがあることをこの時知る
- しかし、何からやっていいのかわからずなかなか行動できない
- 「ある情報商材との出会い」
- インターネットで初めて100円を稼ぐことに成功する
- しかし、それ以降は鳴かず飛ばずで1年以上なかなか成長できない
- 「このままではダメだ」と思い今までの5倍以上作業することを決意
- 毎日、寝る間も惜しんで作業した結果
- 300,000円の報酬を受け取ることに成功
- 以降、毎日好きなことができる生活を送る
- しかし、収入が1本ではなかなか安定しないし波がある
- 現在は様々な種類のネットビジネスに挑戦中
今、適当にキャラクター設定して考えてみました。
こんな感じになると思います。面白いのはこの展開はどんな話にも応用可能ということです。
お金稼ぎででもビジネス系でも美容系でもダイエット系でも何でも応用できてしまうっていうところですね。
また、テレビドラマや、映画などを見る時もこの展開を頭に入れてみると、「製作者の意図」が明確に分かります。
だから、ストーリー展開を見るときはただ「これ感動した」ではなく
どういったところに仕掛けがなされているのか?
に着目してみるとものすごい気づきが得られます。
ぜひ、あなたも次に何かストーリーを見るときはこの辺に注目してみてみてください。そして感動したストーリーはその展開・骨組みをメモするようにしてみてください。それこそがあなたが書いたら伝わる流れ!だったりしますよ。
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