ネットの高額塾が稼げない3つの理由と「メモからAIがコンテンツを生成する時代の思考方法」

「20万円の塾に入ったけど、1円も稼げませんでした」

2016年、私はこんな相談を山ほど受けていた。当時の私は「音声入力ソフトとサイト作成ツールがあれば戦える」と信じていた。そして実際、それは当時の最善解だった。

しかし2025年の今、状況は劇的に変わった。

今、私が「昔の自分」に会えるなら、こう言うだろう。

「音声入力は素晴らしかった。でもね、それは『包丁を研ぐ技術』に過ぎなかった。今、私たちが手にしているのは『一言のメモから、ミシュラン三つ星のフルコースレシピを自動生成する魔法』なんだ」

それでも、高額塾の本質は何も変わっていない。むしろ、AI時代の到来で「稼げそうな幻想」は一層巧妙になった。

今回は、2025年版・高額塾の見抜き方と、そして本当に必要な「たった一つのスキル」についてお話ししたい。

高額塾が稼げない3つの理由──2025年版

1. 「AIで簡単に稼げる」を謳うのに、具体的なワークフローを一切明かさない

「ChatGPTを使った革命的な稼ぎ方」 「Claudeで月収100万円」 「AIが全自動で記事を書いてくれる」

こういうキャッチコピーを見たことがあるだろうか?

そして、セールスページのどこを読んでも「具体的に何をどう使うのか」が書かれていない。書かれているのは「期待感」だけだ。

なぜか?

答えは単純である。具体的なワークフローを明かした瞬間、誰も買わなくなるからだ。

実際、蓋を開けてみれば:

  • ChatGPTに「ブログ記事を書いて」と丸投げするだけ
  • 出てきた薄っぺらい文章をそのまま投稿
  • 当然、誰も読まない

これが現実だ。

2025年、誰でもAIを使える。しかし**「AIから何を引き出せるか」**で、天と地ほどの差が生まれる。

真に価値があるのは:

  • どんなプロンプトで台本を生成させるか
  • その台本をどう展開するか
  • 1ソースをどうマルチユースするか

このプロンプト設計力である。

しかし高額塾は、この核心部分を絶対に明かさない。なぜなら「AIに丸投げするだけ」だと明かしてしまえば、誰もお金を払わないからだ。

2. 入金してもコンテンツを公開しない──「一斉スタート」という名の時間稼ぎ

これは2016年から何も変わっていない。

  1. 無料オファーでメールアドレス登録
  2. よくわからない動画を数回配信
  3. コメントを強要(実際は自己啓発系のプレゼントで釣る)
  4. 期待感を最高潮まで高める
  5. 入塾ページを公開
  6. 「申し込み殺到!」で煽る
  7. 「特別に延長」のお決まりパターン
  8. 募集締切
  9. やっとコンテンツ公開

「なぜ、入金した瞬間に見られないのか?」

主催者は言う。「塾ですから、一斉スタートが大事なんです」

これは屁理屈である。

オンラインなら一斉スタートの必要性はない。真実はこうだ:

「先にコンテンツを公開したら、悪評がネットに広まって買い手がいなくなる」

実際、内容は:

  • AIに「記事を書いて」と言うだけのノウハウ
  • 出てきた文章の品質が低すぎて使い物にならない
  • 「あなたの努力が足りない」で片付けられる

本当に価値があるなら、即座に公開して評判を呼べばいい。それをしないのは、内容に自信がないからだ。

3. 簡単に稼げるはずなのに、サポート期間が異常に長い

「AIが自動で稼いでくれる」と言いながら、なぜ6ヶ月もサポート期間が必要なのか?

答えは:

返金させないための布石

である。

講師とサポート数名で、300人の塾生を見る? 不可能だ。実際は時給1,000円のアルバイトが適当に返信しているだけである。

そして6ヶ月という期間は、人間の心理を巧妙に利用している:

  1. 最初の1ヶ月:簡単な作業で自信をつけさせる
  2. 2〜3ヶ月目:急に難易度を上げて挫折者続出
  3. 4〜6ヶ月目:「最初はできてたのに…」という自己嫌悪
  4. 塾終了時:「自分の努力不足」と思い込み、返金を求めない

完璧な心理操作である。

AI時代の高額塾は、より巧妙になった

2016年当時、高額塾のビジネスモデルは:

「期待感で金を集める → コンテンツはスカスカ → 返金させない工夫」

だった。

2025年、AIの登場で状況は悪化した。

今の高額塾は:

「AIを使えば簡単! → でも使い方は教えない → 丸投げだけ教える → 当然稼げない → でもAIのせいにはできない → あなたの努力不足です」

という、より完璧な詐欺構造になっている。

AIは最強の「責任転嫁ツール」になったのだ。

2025年、20万円あったら私は何をするか?

もし、今の私が稼げていない過去の自分にアドバイスするなら、こう言う:

音声入力ソフト? もう要らない

2016年の私は「音声入力ソフトを買え」と言っていた。

それは当時の最善だった。タイピングより圧倒的に速かったからだ。

しかし2025年、状況は変わった。

今必要なのは**「一言から台本を生成させるプロンプト設計力」**である。

なぜ「台本」なのか?

ここが核心だ。

AIに直接コンテンツを書かせてはいけない。

なぜなら:

  • 薄っぺらい内容になる
  • 独自性がない
  • 読者の心を動かさない

では、人間が全部書くべきか? それも違う。非効率すぎる。

答えはこうだ:

「AIに台本を作らせて、その台本からコンテンツを生成する」

これが2025年の正解である。

「一言→台本→コンテンツ」の革命性

例えば、あなたが今日、疲れて帰宅したとする。

「今日は疲れた」

この一言を、適切なプロンプトに通すと:

【感情分析記事の台本】
・導入:「疲れた」という感情の本質
・展開1:肉体的疲労と精神的疲労の違い
・展開2:なぜ現代人は疲れやすいのか
・展開3:科学的に効果的な回復方法
・結論:疲労と向き合う新しい視点

この台本から:

  • ブログ記事(3000文字)
  • Podcast用台本
  • YouTube用スクリプト
  • X(旧Twitter)の連投

すべてが生まれる。1ソースマルチユースの真髄である。

プロンプト設計力が、ステージを2段階上げる

「リンゴ」という一言からでも:

  • 健康ブログ用の栄養学記事
  • ビジネスブログ用のAppleマーケティング分析
  • 教育ブログ用の「りんごの歌」文化史

これらすべての詳細な台本を生成できる。

台本さえあれば、あとは形式を変えるだけだ。

これは、まるで: 「材料リストと調理手順書」さえあれば、誰でもレストラン級の料理が作れる

ようなものである。

問題は「どうやって完璧な台本を生成させるか」──つまりプロンプト設計力だ。

2025年に本当に必要な「3つの投資」

20万円があるなら、私はこう使う:

1. ChatGPT PlusとClaude Pro(月額4,000円×12ヶ月 = 約50,000円)

これは必須。無料版では限界がある。

2. プロンプトエンジニアリングの徹底研究(50,000円)

  • 優れたプロンプト集(有料note、書籍)
  • プロンプト設計の体系的学習
  • 実践と改善のサイクル

3. 情報源の拡充(50,000円)

  • 専門書籍(1冊2,000円×15冊)
  • 有料データベースへのアクセス
  • クラウドソーシングで専門家に質問

そして残りの50,000円?

実験と失敗に使う。

新しいプロンプトを試し、台本を作り、コンテンツを生成し、反応を見る。このサイクルに投資する。

「文章力」から「台本設計力」へ──パラダイムシフト

2016年の私は言っていた:

「とにかく文章を書く力が必要だ」 「1日に書ける文字数を増やせ」

これは当時、正しかった。

しかし2025年、必要なスキルは変わった:

「50文字のメモから、5000文字超の圧倒的クオリティの台本を生成させる力」

これが新時代のコアスキルである。

なぜ「丸投げ」ではダメなのか?

AIに「ブログ記事を書いて」と言った経験、あなたにもあるだろう?

そして出てきた文章を見て「うーん…」となった経験も。

これはAIが悪いのではない。指示が悪いのだ。

優れたプロンプトは:

  • 構成を指定する
  • トーンを指定する
  • 読者像を明確にする
  • 目的を定義する
  • 台本を作らせる

この「台本」が、すべてを変える。

台本があれば:

  • ブログ記事も
  • Podcastも
  • YouTubeも
  • SNS投稿も

すべて、同じソースから展開できる。

これは時短率88%ではない。もはや生産性の次元が変わるレベルだ。

「合法的にパクる」は2025年も健在──ただし方法が進化した

2016年の私は言っていた:

「2つ以上の情報源からキュレーションしてミックスせよ」

これは今も正しい。ただし、やり方が劇的に進化した。

2016年のやり方:

  • 書籍Aを読む(3時間)
  • Yahoo!知恵袋で情報収集(2時間)
  • 手作業でミックス(3時間)
  • 記事完成(合計8時間)

2025年のやり方:

  • 「書籍Aの要点」をAIに要約させる(5分)
  • 「知恵袋の質問トップ10」を分析させる(5分)
  • 「これらをミックスした台本」を生成させる(10分)
  • 台本から記事を展開(10分)
  • 記事完成(合計30分)

16倍速である。

しかも品質は、2016年版より高い。

なぜなら:

  • AIは複数ソースの統合が得意
  • 見落としがない
  • 構造化された台本から生成されている

それでも「人間の役割」は消えない

ここで誤解しないでほしい。

AIは万能ではない。

AIは:

  • パターン認識は得意
  • 大量データの統合は得意
  • 構造化された出力は得意

しかし:

  • あなたの体験は持っていない
  • あなたの読者への理解はない
  • あなたの「熱」は持っていない

だから、ワークフローはこうなる:

  1. 人間:「この話題について書きたい」(50文字のメモ)
  2. **AI:**詳細な台本を生成(5000文字超)
  3. **人間:**台本を確認・調整(必要に応じて)
  4. **AI:**台本から各種コンテンツを生成
  5. **人間:**最終チェック・あなたらしさを注入

この**「人間とAIの協働」**が、2025年の最適解である。

高額塾に騙されないための「たった一つの質問」

もし、あなたが高額塾の勧誘を受けたら、こう質問してみるといい:

「具体的に、どんなプロンプトで、どんな台本を作り、それをどう展開するのか、今すぐ1つ例を見せてください」

これで全てがわかる。

本物なら、即座に見せられる。 偽物なら、はぐらかす。

それだけだ。

最後に──2016年の私へ、そして今のあなたへ

2016年の私は、音声入力ソフトとiMacrosで戦っていた。

それは当時の最善だった。そして実際、それで結果を出した。

しかし2025年の今、私たちが手にしているのは比較にならないほど強力な武器だ。

ただし──

武器を持っているだけでは勝てない。

必要なのは:

  • その武器の使い方を知ること
  • 適切な「台本」を生成させる技術
  • 1ソースをマルチユースする戦略

これらを習得すれば、高額塾など必要ない。

必要なのは:

  • ChatGPT Plus/Claude Pro(月額数千円)
  • プロンプト設計力(学習と実験)
  • 情報源へのアクセス(書籍、有料情報)

そして何より:

「一言から台本を生み出す魔法」を信じること

これが、2025年のコンテンツクリエイターに必須のスキルである。

高額塾に20万円払う?

それより、その金額で:

  • 1年分のAIツール
  • 100回の実験
  • 50冊の専門書
  • そして「あなただけのプロンプトライブラリ」

これらを手に入れるほうが、100倍価値がある。

時代は変わった。 しかし、本質は変わらない。

稼ぐために必要なのは、高額な情報ではなく、正しい方向への継続的な努力だ。

そして2025年、その「正しい方向」とは:

「50文字から5000文字の台本を生成させる力」

これを磨くことである。

さあ、今日から始めよう。

あなたの「一言」が、明日には立派なコンテンツになる。

それが、2025年の魔法だ。


コメント

    • megmeg
    • 2016.07.21 2:58am

    はじめまして。
    早速メルマガ登録しました。

    私はOSはMacです。
    情報商材を購入したいのですが、Windowsでないと、読めませんか?ブログもWordPressを検討してます。広告等、Windowsが有利ですよね。

    返信お待ちしてます。

      • りんやん
      • 2016.07.21 8:49am

      はじめまして。
      商材はmacでもWindowsでも問題ないです。
      もちろん、ワードプレスも問題なく動作します。
      メールいただいてる方と同じ人だと思うので詳しくはメールでお返事します。

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