2015年、私はこう書いた。
「女性向けの育児・美容ブログを作れ。月30万PVで、AdSense収益20万円も可能だ。」
当時、これは正しかった。実際、多くの人が育児ブログで月10〜20万円稼いでいた。
しかし2025年の今、その戦略は通用しない。
いや、正確に言おう。「昔ながらの育児ブログ」は死んだ。しかし、新しい戦略が生まれた。
何が変わったのか?—YMYLという「壁」
2017年頃から、Googleが導入した概念がある。
YMYL(Your Money or Your Life)
これは、「お金や健康に関わる情報は、専門性・権威性・信頼性がないと評価しない」というGoogleの方針だ。
影響を受けたジャンル:
- 育児・妊娠
- 美容・ダイエット
- 健康・医療
- お金・投資
つまり、私が2015年に推奨していたジャンル、全滅。
2015年なら、素人の体験談でも上位表示された。
2025年、同じ記事を書いても、検索結果の5ページ目に埋もれる。
「育児ブログは終わった」
多くの人が、そう言った。
しかし、私は違う見解を持っている。
育児ブログは終わった。でも、「育児ブログの周辺」は生きている
ここで、重要な視点を共有したい。
YMYLは「情報そのもの」を規制する。しかし、「情報の周辺」は規制しない。
NG:YMYL情報そのもの
✗ 「夜泣きの原因と医学的な対処法」
✗ 「離乳食の正しい進め方」
✗ 「産後うつの症状と治療法」
→ これらは、医師や専門家のサイトが上位表示される。素人ブログは太刀打ちできない。
OK:YMYL情報の「周辺」
✓ 「夜泣きで限界だった私が、義母に頼ることを決めた話」
✓ 「離乳食を食べない子に、私が試した10の遊び」
✓ 「産後、夫にイライラした時の『心の整理術』」
→ これらは、体験談・心理・プロセスを扱う。YMYLの範囲外だ。
違いがわかるだろうか?
「情報」ではなく、「情報を得た人の心理や行動」を書く。
2025年、AdSenseで稼ぐための「新・3原則」
さて、具体的にどうすればいいのか?
原則1:YMYLの「周辺」を攻める
情報そのものではなく、情報の周辺を扱う。
例:育児ジャンル
【NG:YMYL情報】
「夜泣きの原因と対処法」
→ 医学的情報。専門家サイトが上位独占。
【OK:周辺情報】
「夜泣きで離婚を考えた私が、夫婦関係を修復した話」
→ 体験談・心理。個人ブログでも上位表示可能。
例:美容ジャンル
【NG:YMYL情報】
「ニキビの原因と治療法」
→ 医学的情報。皮膚科サイトが上位独占。
【OK:周辺情報】
「ニキビで人と会うのが怖かった私が、メイクで自信を取り戻した話」
→ 体験談・心理。個人ブログでも上位表示可能。
原則:「情報」ではなく、「情報を得た人の心理・行動・プロセス」を書く。
原則2:ハイパーニッチを狙う
2015年、私は「女性向け育児ブログ」を推奨した。
2025年、それでは広すぎる。
「育児」ではなく、「2人目育児と1人目の違い」に特化する。
【広すぎる】
「育児ハウツーブログ」
→ 競合多数。YMYL規制も厳しい。
【ちょうどいい】
「2人目育児、1人目と全然違って戸惑ってるママのブログ」
→ ニッチ。検索ボリュームは小さいが、刺さる人には強烈に刺さる。
例:
- 「双子育児の1日のスケジュール(分刻み)」
- 「3人目出産後、上の子が赤ちゃん返りした時の対処法」
- 「ワンオペ育児中に夫が単身赴任になった私の生活術」
検索ボリュームは月100〜500程度。しかし、競合ゼロ。
月500PVでも、AdSenseで5,000〜10,000円稼げる。(ニッチだとクリック単価が高い)
10個のハイパーニッチブログを作れば、月5,000PV、収益5〜10万円。
原則3:AI × 体験談のハイブリッド
ここが、2025年最大の武器だ。
AIが書けない「超具体的な体験談」と、AIが得意な「情報整理」を組み合わせる。
【あなたが提供】
- 2人目育児の1日のスケジュール(手書きメモ、5分)
- 1人目との違いで戸惑ったこと(音声入力、30秒)
【AIが提供】
- スケジュールを見やすく表形式に整理
- 戸惑いの「なぜそうなるのか」の解説
- 同じ悩みを持つ人へのアドバイス
【完成記事】
「2人目育児の1日スケジュール大公開—1人目と全然違う5つのポイント」
(2,500文字、所要時間15分)
AIには書けない一次情報を、AIの整理能力で価値化する。
これは、2015年にはできなかった戦略だ。
具体例:私ならこう作る(2025年版)
さて、もし私が今から育児ブログを作るなら、どうするか?
ステップ1:ハイパーニッチを決める
「3人目出産後、上の子2人が赤ちゃん返りした時の対処法ブログ」
検索ボリューム:月200程度
競合:ほぼゼロ
ターゲット:3人目妊娠中〜出産後1年のママ
ステップ2:記事ネタを洗い出す(AIと協働)
Claudeに聞く:
「3人目出産後、上の子が赤ちゃん返りした時に、
ママが知りたいことを50個リストアップして」
【AIが返す】
1. 何歳差だと赤ちゃん返りしやすい?
2. 上の子2人が同時に赤ちゃん返りした時の対処法
3. 夫にどう協力してもらう?
4. 保育園の先生にどう相談する?
5. イライラした時の自分の気持ちの整理術
...(以下45個)
10分で、50記事のネタができた。
ステップ3:体験談を音声入力(30秒)
スマホに向かって喋る:
「うちは5歳と3歳の上の子がいて、
3人目出産後、2人とも赤ちゃん返りした。
特に5歳の長女が『ママ、抱っこ』って毎日泣いて、
赤ちゃんのお世話ができなくて辛かった。
で、保育園の先生に相談したら、
『お姉ちゃん専用の時間を作って』ってアドバイスもらって、
毎日寝る前の10分、長女だけと過ごす時間を作った。
そしたら、3日目から落ち着いた。」
送信。
ステップ4:AIに記事化を依頼(15分)
Claudeに依頼:
「この体験談をもとに、
『3人目出産後、上の子2人が赤ちゃん返り—私が試した対処法』
という記事を2,500文字で書いて。
構成:
1. 導入:赤ちゃん返りで辛かった日々(500字)
2. 保育園の先生のアドバイス(500字)
3. 具体的な方法:お姉ちゃん専用時間の作り方(1,000字)
4. 3日目からの変化(300字)
5. まとめ:同じ悩みを持つママへ(200字)
トーン:共感的、友達に話すような
YMYL配慮:医学的断定は避ける」
15分後、記事完成。
所要時間:合計15分30秒。
2015年なら、同じ記事を書くのに2時間かかった。
ステップ5:50記事を量産(週10記事ペース)
週10記事 × 5週 = 50記事
所要時間:1記事15分 × 50記事 = 750分(12.5時間)
つまり、月に13時間の作業で、50記事ブログが完成。
2015年なら、100時間以上かかった。
収益シミュレーション:ハイパーニッチ × AI戦略
さて、このブログの収益はどうなるか?
3ヶ月後
記事数:50記事
PV:月1,000PV(1記事平均20PV)
AdSense収益:月10,000円
(ハイパーニッチはクリック単価が高い)
6ヶ月後
記事数:100記事(追加で50記事)
PV:月3,000PV
AdSense収益:月30,000円
1年後
記事数:150記事
PV:月5,000PV
AdSense収益:月50,000円
物販(育児グッズ):月20,000円
合計:月70,000円
月5,000PVで月7万円。
2015年なら、月5,000PVで月5,000円程度だった。
なぜ収益率が高いのか?
- ハイパーニッチだから、クリック単価が高い(1クリック50〜100円)
- 競合が少ないから、検索上位を独占
- YMYL周辺を狙うから、Googleペナルティのリスクが低い
- AI × 体験談で、質の高い記事を量産できる
10個のハイパーニッチブログ戦略
さらに、この戦略を拡大する。
1つのハイパーニッチブログで月7万円なら、10個作れば月70万円。
ブログ1:3人目育児の赤ちゃん返り対処法
ブログ2:双子育児の1日スケジュール
ブログ3:ワンオペ育児 × 夫の単身赴任
ブログ4:産後、義母との距離感の取り方
ブログ5:2人目不妊から妊娠までの記録
ブログ6:帝王切開3回目の体験談
ブログ7:育休復帰後の時短勤務術
ブログ8:保育園選び、2人目の時の注意点
ブログ9:離乳食、2人目は手抜きでOK
ブログ10:夜泣き、上の子を起こさない工夫
各ブログ、月5,000PV、月7万円。
10ブログ合計:月50,000PV、月70万円。
所要時間:1ブログ月13時間 × 10ブログ = 月130時間
時給換算:約5,400円
2015年の育児ブログ(時給1,000円程度)の5倍以上だ。
「でも、10個もブログ作るの大変じゃない?」
確かに、2015年なら不可能だった。
しかし2025年、AIがあれば可能だ。
効率化の秘訣
- テンプレート化
最初のブログで作ったプロンプトを、他のブログにも使い回す - 体験談の「核」だけ用意
詳細な文章は、AIが書く - 記事生成を並列化
朝:10記事分の体験談を音声入力(5分)
昼:AIが10記事生成(自動)
夜:確認・微調整(30分) - 更新頻度を落とす
各ブログ、月10記事更新(週2.5記事)
10ブログでも、1日3〜4記事ペース
月130時間は、1日4時間程度。
育児の合間、十分可能だ。
2015年 vs 2025年、何が変わったか
変わらないこと:
- 女性向けコンテンツが稼ぎやすい
- スマホユーザーがメイン
- 解決策を8割、問題提起は2割
- 真剣な悩みを扱う
変わったこと:
- YMYLで、情報そのものは書けない
- しかし、情報の「周辺」は書ける
- ハイパーニッチが有利
- AI × 体験談のハイブリッドが最強
- 1ブログではなく、10ブログ戦略
最大の変化:
2015年:「育児ブログ」という大きなジャンルで戦う
2025年:「3人目育児の赤ちゃん返り」という超ニッチで戦う
広く浅くから、狭く深く。
最後に:YMYLで死んだと思った育児ブログは、形を変えて生き残る
2017年、YMYLが導入された時、多くの人が言った。
「育児ブログは終わった。」
確かに、昔ながらの育児ブログは終わった。
しかし、新しい育児ブログが生まれた。
- YMYL情報ではなく、YMYL周辺を扱う
- 広いジャンルではなく、ハイパーニッチを攻める
- 手打ちではなく、AI × 体験談のハイブリッド
- 1ブログではなく、10ブログ戦略
これが、2025年のAdSense × AI戦略だ。
月30万PVで月20万円という、2015年の夢は叶わなくなった。
しかし、月50,000PVで月70万円という、新しい夢が生まれた。
YMYLは壁だった。しかし、その壁を乗り越えた先に、ブルーオーシャンがある。
競合がいない。Googleペナルティのリスクが低い。AI活用で効率化できる。
これが、2025年のAdSense戦略だ。
育児ブログは死んだ。
しかし、「3人目育児の赤ちゃん返り対処法ブログ」は、まだ誰も作っていない。
そこに、月7万円のチャンスがある。
さあ、あなたはどう動くか?
昔ながらの育児ブログに固執するか。
それとも、新しい戦略に挑戦するか。
選択は、あなた次第だ。
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