「以前、趣味で無料ブログを書いていたけど、収入はおろかアクセスすらほとんどありませんでした…」
よくある話だ。
趣味でブログを書いている人は、それこそ星の数ほどいる。そして、そのほとんどはアクセスも収益も意識していない、良い意味での自分自身の情報発信ブログだ。
しかし問題は、**「収益化を目指しているのに、このようなブログを運営してしまっている人が多い」**ということだ。
この最大の原因は:
「リサーチなど一切行わず、自分の書けることしか書いていない」
からだ。
趣味ブログでもある程度「月に数万円程度」は収益化できるかもしれないが、それ以上はやはり難しい。
やはり、「稼げるジャンル、需要があるキーワード」でブログを書いていく必要がある。
じゃあ、その「稼げるジャンル」はどこで探せばいいのか?
従来の答えは「本屋」だった。
しかし、AI時代の今、答えは変わった。
Kindle × AI自動化 = 異次元の市場リサーチ
今回は、この革命的な手法を詳しく解説したい。
なぜKindleが市場リサーチの最強ツールなのか
まず、基本的な理解から始めよう。
書籍 = 「ストック型コンテンツ」の見本
ほとんどの書籍は「ストック型コンテンツ」だ。
もちろん例外もあるが、基本的に書籍は常に需要があるキーワードやテーマで書かれていることが多い。
ストック型とフロー型の違い
これを理解するのが重要だ。
食べ物で例えると:
フロー型(賞味期限が短い)
- 牛タンの刺身
- とれたてのマグロ
- 旬の季節のフルーツ
ストック型(長期保存が効く)
- 各種缶詰
- ぬか漬けのような発酵食品
メディアに当てはめると:
フロー型コンテンツ
- テレビの緊急速報、臨時ニュース
- 新聞の朝刊の見出し
- 週刊誌の特集記事
- 芸能ニュース(「ベッキーの不倫」「SMAPの解散問題」)
- 一時的なブーム商品(「ビリーズブートキャンプ」など)
ストック型コンテンツ
- 継続的に需要が見込める書籍(育児、料理、趣味のハウツー)
- 歴史的資料
- 普遍的なお悩み解決コンテンツ
私たちが目指すべきは、圧倒的にストック型だ。
なぜなら、一度作ってしまえば2年経とうが3年経とうが、アクセスと収益を生み続けるからだ。
芸能人で例えるとわかりやすい
フロー型 = 一発屋芸人
- 小島よしお
- ギター侍
- ダンディー坂野
- 長州小力
当たった月は月収数千万。しかし、ブームが去れば終わり。
ストック型 = 出川哲朗
一発屋とは正反対で、何年もレギュラー番組を持っていないにもかかわらずテレビに出続けている。島田紳助が「日曜日に空いている弁当屋みたいなもの」と絶賛したポジション。
これが、私たちが目指すべきブログの姿だ。
Kindleは世界最大の「市場リサーチ図書館」
そして、Kindleは間違いなく世界最大の本屋だ。
特にKindle Unlimited(月額980円)は、あなたのパソコンやスマートフォンを「世界最大の図書館」に変換する。
対象の書籍なら、いつでも何冊でも読み放題。
これで、膨大な書籍から市場リサーチができる。
しかし、ここで問題がある。
「本を1冊読むのに2〜3時間かかる。10冊読むと30時間。これでは効率が悪い…」
そう思わないだろうか?
実は、AI時代の今、この問題は完全に解決できる。
AI時代の新手法:Kindleを丸ごとAIにぶち込む
従来の方法は、こうだった:
- Kindleで本を探す
- 1冊ずつ読む
- メモを取る
- サイトの構成を考える
これでは時間がかかりすぎる。
しかし、AI時代は違う。
Kindleの本を丸ごとAIにぶち込んで、一瞬で分析させる。
具体的な手順はこうだ:
ステップ1:Kindle PCアプリのページを自動スクリーンショット撮影
※ Calibre ~Windows版フリーソフト~ やEbook Converter ~Mac版アプリ~などのepubからPDF変換に特化したツールもあります。本によってはできない場合もあるのでここはあえて原始的な方法を紹介します。
まず、Kindle PCアプリで対象の本を開く。
次に、自動化ツールを使ってページを自動めくりしながら全ページをスクリーンショットで撮影する。
使えるツール:
- Power Automate Desktop(Windows標準、無料)
- UWSC(Windows自動化ツール)
- Automator(Mac標準)
- Selenium(プログラミングできる人向け)
例えば、Power Automate Desktopなら:
- Kindleアプリを開く
- スクリーンショットを撮る
- →キーを押してページをめくる
- 1秒待つ
- 2〜4を繰り返す
このフローを設定すれば、完全自動でページをめくりながらスクリーンショットを撮影できる。
300ページの本なら、5分程度で全ページのスクショが完了する。
ステップ2:スクショをかき集めてPDFを作る
次に、撮影したスクリーンショット(JPEG画像)をPDFに変換する。
iLovePDFという無料ツールが便利だ。
使い方は簡単:
- スクショ画像を全てドラッグ&ドロップ
- 「PDFに変換」をクリック
- 1つのPDFファイルが完成
これで、Kindle本が1つのPDFファイルになった。
ステップ3:OCR処理でテキスト認識(オプション)
画像だけのPDFだと、AIが読み取りにくい場合がある。
その場合は、iLovePDFのOCR機能を使う。
これで、PDFの画像内の文字がテキストとして認識される。
ステップ4:Geminiなど、トークン数が莫大なモデルにぶち込む
ここからが本番だ。
作成したPDFを、トークン数が莫大なAIモデルにアップロードする。
おすすめのAIモデル:
- Gemini 2.5 Pro(トークン数:200万)
- Claude Sonnet 4.5(トークン数:20万)
- NotebookLM(Googleの無料ツール、資産として保存できる)
特にNotebookLMがおすすめだ。
なぜなら:
- 無料で使える
- PDFをアップロードすると、その内容を「ソース」として保存できる
- 何度でも質問できる
- 複数の本をまとめて分析できる
ステップ5:AIにサイトの基本コンセプトを考えさせる
PDFをアップロードしたら、こんなプロンプトを投げる:
あなたは優秀なアフィリエイトサイトのプランナーです。
アップロードしたこの本の内容をもとに、以下を作成してください:
1. この本が扱っているテーマの概要(200文字)
2. このテーマで稼げるアフィリエイトジャンルの提案(3つ)
3. サイトの基本コンセプト(300文字)
4. サイトのカテゴリー構成(5〜8カテゴリー)
5. 各カテゴリーで書くべき記事タイトル案(各カテゴリー10記事)
6. 各記事のSEOキーワード(3〜5個)
7. 各記事のメタディスクリプション(120文字)
注意:
- YMYLジャンル(医療・金融・法律)は避けてください
- 丸パクリではなく、オリジナルの視点を加えてください
- 実際に検索需要がありそうなキーワードを選んでください
すると、AIはこんな感じで返してくる:
【テーマの概要】
この本は、ゲーミングPCの選び方から組み立て、設定までを初心者向けに解説しています。
【稼げるアフィリエイトジャンル】
1. ゲーミングPC本体のアフィリエイト(Amazon、楽天)
2. PCパーツのアフィリエイト(PCショップ、Amazon)
3. ゲーミングデバイス(マウス、キーボード、モニター)のアフィリエイト
【サイトの基本コンセプト】
「ゲーミングPC初心者が、迷わずに最適なPCを選び、快適にゲームをプレイできるようになるまでをサポートするサイト」
【カテゴリー構成】
1. ゲーミングPCの基礎知識
2. 予算別おすすめPC
3. PCパーツの選び方
4. 組み立て・設定ガイド
5. ゲーミングデバイスレビュー
6. ゲーム別推奨スペック
7. トラブルシューティング
【カテゴリー1:ゲーミングPCの基礎知識】
1. 「ゲーミングPCとは?普通のPCとの違いを初心者向けに解説」
- キーワード:ゲーミングPC, 違い, 初心者
- ディスクリプション:ゲーミングPCと普通のPCの違いを初心者向けにわかりやすく解説。グラフィックボードの重要性や必要なスペックを紹介します。
2. 「ゲーミングPCの選び方|初心者が失敗しない3つのポイント」
- キーワード:ゲーミングPC, 選び方, 初心者, 失敗しない
- ディスクリプション:初心者がゲーミングPCを選ぶ時に失敗しない3つのポイントを解説。予算、スペック、メーカーの選び方を紹介します。
(以下、各カテゴリーごとに10記事ずつ...)
これで、サイト全体の設計図が一瞬で完成する。
ステップ6:GASで自動化して記事を量産
最後に、前回の記事で解説した「GAS + Gemini API」の自動化を使う。
- AIが提案した記事タイトルをGoogle スプレッドシートのA列に貼り付ける
- GASとGemini APIを設定
- トリガーで1日100記事程度を自動生成
これで、Kindleの本1冊から、100〜500記事のサイトが自動的に完成する。
重要な注意点:丸パクリは絶対にNG
ここで、非常に重要な注意点がある。
Kindleの本の内容を丸パクリするのは絶対にNG。
なぜなら:
- 著作権侵害になる
- 本の内容をそのままコピーするのは違法
- Googleに評価されない
- 独自性がないコンテンツは検索上位に表示されない
- 読者に価値を提供できない
- コピーコンテンツは誰も読まない
だから、Kindleの本を使う目的は:
「構成要素」と「キーワード」を参考にするだけ。
具体的には:
- ✅ 本の目次構成を参考にサイトのカテゴリーを作る
- ✅ 本が扱っているテーマからキーワードを抽出する
- ✅ 本の章立てから記事タイトルのアイデアを得る
- ❌ 本の文章をそのままコピーする
- ❌ 本の図表をそのまま使う
- ❌ 本の内容を要約しただけの記事を作る
あくまで「設計図」として使う。中身は自分(またはAI)で作る。
YMYLジャンルは絶対に避ける
もう一つ、重要な注意点。
Kindleで見つけた本が、たとえ素晴らしい内容でも、YMYLジャンルなら避ける。
例えば:
- ❌ 「糖尿病の治し方」→ 医療系YMYL
- ❌ 「株式投資で月10万円稼ぐ方法」→ 金融系YMYL
- ❌ 「離婚の手続きガイド」→ 法律系YMYL
- ✅ 「ゲーミングPCの選び方」→ 非YMYL、OK
- ✅ 「猫の飼い方完全ガイド」→ 非YMYL、OK
- ✅ 「一眼レフカメラ初心者講座」→ 非YMYL、OK
YMYLジャンルは、個人ブロガーが勝てる領域ではない。
Kindleで本を選ぶ時も、必ず非YMYLジャンルを選ぶこと。
Kindle × AI自動化の具体例
ケース:「ゲーミングデバイス」ジャンル
【ステップ1:Kindle本の選定】
Kindle Unlimitedで「ゲーミングデバイス 完全ガイド」という本を見つける(架空の例)。
【ステップ2:自動スクリーンショット】
Power Automate Desktopで全ページをスクショ。250ページを5分で完了。
【ステップ3:PDF化】
iLovePDFで1つのPDFに変換。
【ステップ4:NotebookLMにアップロード】
PDFをNotebookLMにアップロードし、こう質問:
「この本をもとに、ゲーミングデバイスに関するアフィリエイトサイトの設計図を作ってください。カテゴリー構成、記事タイトル案(各カテゴリー10記事)、SEOキーワード、メタディスクリプションを含めてください」
【ステップ5:AIが提案を返す】
【カテゴリー構成】
1. ゲーミングマウスの選び方
2. ゲーミングキーボードレビュー
3. ゲーミングモニター比較
4. ゲーミングヘッドセット
5. デバイス設定・カスタマイズ
【カテゴリー1:ゲーミングマウスの選び方】
1. 「FPSに最適なゲーミングマウスの選び方|プロも使う3つのポイント」
2. 「ゲーミングマウス 有線vs無線|遅延はどれくらい違う?」
3. 「DPI・感度の設定方法|初心者向けに完全解説」
(以下、10記事分...)
【ステップ6:GASで自動化】
提案された記事タイトル50個をGoogle スプレッドシートに貼り付け、GAS + Gemini APIで自動生成。
【結果】
- 所要時間:1時間(設定含む)
- 生成記事数:50記事
- 従来の方法なら:50時間以上
時短率98%。
「ストック型コンテンツ」に集中する理由
最後に、もう一度強調しておきたい。
「通年需要があるキーワード」に集中しよう。
アフィリエイトのキーワードで例えると:
フロー型(一時的な需要)
- 「ベッキー 不倫」→ ブームが去れば終わり
- 「SMAP 解散」→ 今は誰も検索しない
- 「ビリーズブートキャンプ 効果」→ 商品が売れていない
ストック型(通年需要)
- 「猫 トイレ しつけ」→ 毎年一定数の検索
- 「一眼レフ 初心者 設定」→ カメラを買う人は常にいる
- 「ゲーミングPC 予算10万」→ ゲーマーは常に増えている
私たちは、こういうブログをいくつも量産していく必要がある。
そのためには:
- ニュースみたいな「その時だけ需要があるメディア」ではなく
- 書籍のように「爆発的なアクセスは見込めないが、小さいアクセスがずっと見込める」ジャンル
を意識してブログを書いていくようにしよう。
まとめ:Kindle × AI = 異次元の市場リサーチ
従来の方法:
- Kindleで本を読む(1冊3時間)
- メモを取る(1時間)
- サイト設計を考える(2時間)
- 記事を1つずつ書く(50時間)
合計:56時間
AI時代の方法:
- Kindleを自動スクショ(5分)
- PDFに変換(2分)
- AIにアップロード(1分)
- サイト設計を自動生成(5分)
- GASで記事自動生成(設定1時間、あとは放置)
合計:1時間(しかも自動)
時短率98%。
手順をもう一度まとめると:
- Kindle PCアプリで対象の本を開く
- Power Automate Desktopなどで全ページを自動スクショ
- iLovePDFでPDFに変換
- NotebookLMやGeminiにアップロード
- AIにサイト設計を考えさせる(記事タイトル、キーワード、ディスクリプション)
- GAS + Gemini APIで記事を自動生成
注意点:
- YMYLジャンルは避ける
- 丸パクリはしない(構成とキーワードだけ参考)
- ストック型コンテンツに集中する
これが、AI時代の市場リサーチ戦略だ。
Kindleは、もはや「読むもの」ではない。
**「AIに食わせるもの」**だ。
この視点を持てば、あなたの市場リサーチのスピードは10倍になる。
そして、稼げるジャンルを次々と見つけ出し、ストック型ブログを量産できるようになる。
今日から、Kindle × AI自動化を始めてみてはどうだろうか?
リスクは月額980円だけ。得られるものは、無限の市場リサーチデータだ。
試さない理由はない。
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