AIへの指示はスマホ+音声入力
また音声入力の話かよ!
そう思っただろう? 実際、2016年の私はこのテーマで記事を書きまくっていた。
なぜか?
音声入力で記事を書くと、キーボードより5倍速かったからだ。
2016年当時、私はiPhoneに向かって喋り、音声認識で文字に変換し、それを修正して記事を仕上げていた。画期的だった。革命的だった。
1時間で3000文字。これは当時、私にとって驚異的な生産性だった。
しかし、2025年。時代は完全に変わった。
今、音声入力で「記事を書く」のは、もはや時代遅れである。
2025年の真実:音声入力は「書くため」ではなく「指示するため」のツール
正直に告白しよう。
2025年の私は、もう音声入力で記事を書いていない。
代わりに、音声入力でAIに指示を出している。
これが決定的な違いだ。
2016年の私:音声入力で記事を書く
「今日は疲れた。育児って大変だよね。特に夜泣きがひどくて…」(ペラペラ喋る)
→修正して記事完成(3000文字、所要時間1時間)
2025年の私:音声入力でAIに指示を出す
「ChatGPT、育児の夜泣きに関する記事を書いて。対象読者は生後3ヶ月の赤ちゃんを持つ新米ママ。悩みは睡眠不足と孤独感。解決策は3つ提示。体験談ベースで共感重視。2500文字で。」(30秒)
→AIが記事生成(3000文字、所要時間2分)
所要時間:60分→2分。時短率96.7%。
これはもう、次元が違う。
なぜ「音声入力で記事を書く」が時代遅れなのか?
理由は単純である。
AIに直接書かせた方が、圧倒的に速いからだ。
2016年、私は「キーボードより音声入力の方が5倍速い!」と興奮していた。
しかし2025年、AIはさらにその30倍速い。
あなたが1時間かけて音声入力で書く記事を、AIは2分で書く。しかも、あなたより上手い可能性すらある。(これは認めたくないが、事実だ)
じゃあ、音声入力は不要なのか?
全く逆だ。
音声入力は、2025年においてさらに重要になった。
ただし、その使い方が180度変わったのだ。
音声入力の新しい役割:「AIへの完璧な指示書」を瞬時に作る
AIに「記事を書いて」と言っても、出てくるのは「なんか薄い」文章だ。
あなたもこの経験、あるだろう?
ChatGPTに「育児ブログの記事書いて」と頼んで、出てきた文章を見て「うーん…なんか違う」となる、あの瞬間を。
なぜそうなるのか?
AIは「指示されたこと」は完璧にこなす。しかし「何を指示すべきか」は教えてくれない。
ここに、音声入力の新しい価値がある。
音声入力は、「AIへの精密な指示」を、思考のスピードで出すための最強ツールなのだ。
実例:「疲れた」という一言が、3000文字の記事になる瞬間
具体的に見てみよう。
ダメな例:音声入力でAIに丸投げ
「ChatGPT、疲れたって記事書いて」
→AIが書く:「疲れたときの対処法10選」みたいな、誰でも書ける記事
良い例:音声入力でAIに精密指示
「ChatGPT、聞いて。今日マジで疲れたんだよね。理由は3つある。1つ目、子供が夜中に3回起きた。2つ目、仕事の締め切りが重なった。3つ目、自分の時間がゼロだった。で、この『疲れた』という感情を分析して、記事にしたい。構成はこう。導入部で『疲れた』と言えない社会への違和感を提示。本文で私の3つの理由を具体的に書く。そこから『疲れた』を言語化することの重要性を説く。最後に、疲れを認めることが回復の第一歩だと締める。対象読者は育児中の30代女性。共感重視で、説教臭くない文体。2800文字で。」(60秒)
→AIが生成:あなたの感情と体験に基づいた、オリジナリティ溢れる記事
これが、2025年の音声入力の使い方だ。
音声入力×AI=思考のスピードで指示を出す
キーボードでプロンプトを打つのは、遅すぎる。
あなたの頭の中では、もう次のアイデアが浮かんでいるのに、指がまだ前の文を打っている。
この「思考と入力のタイムラグ」が、創造性を殺す。
音声入力なら、思考のスピードで指示を出せる。
頭に浮かんだ瞬間、口に出す。それがそのままプロンプトになる。
「あ、これも追加して!」 「待って、やっぱりこっちの方向で!」 「もっと具体例を3つ入れて!」
この瞬発力が、AIを使いこなす鍵なのだ。
しかし、ここに落とし穴がある
「じゃあ、適当に喋ればいいんでしょ?」
違う。
音声入力でAIに指示を出すには、「プロンプトの仕込み」が必須だ。
何も考えずに喋っても、AIは混乱するだけである。
プロンプトの仕込み:音声入力を最大化する秘訣
音声入力でAIに指示を出す際、以下の「型」を事前に用意しておくと、驚くほど効率が上がる。
型1:「対象読者+悩み+解決策+文字数」パターン
「ChatGPT、対象読者は[誰]。悩みは[何]。解決策を[数]つ提示。文字数は[何文字]で。」
型2:「体験談+教訓+構成指定」パターン
「Claude、今日こんなことがあった:[体験を話す]。ここから学べる教訓は[何]。構成は、導入→体験→教訓→行動提案の順で。[文字数]文字。」
型3:「リスト→詳細展開」パターン
「Gemini、まずリストアップして:[項目1、項目2、項目3...]。それぞれについて、具体例と理由を200文字ずつ展開。最後に全体をまとめて。」
この「型」を事前にスマホのメモに保存しておく。
そして、音声入力する際は、この型に沿って喋るだけ。
これだけで、AIからの出力品質が2段階上がる。
実践:音声入力でAIに指示を出す完璧な流れ
では、具体的な手順を紹介しよう。
ステップ1:スマホに「プロンプトテンプレート」を保存
以下のテンプレートを、スマホのメモアプリ(NotionやApple Memoなど)に保存しておく。
# 記事生成プロンプト(音声入力用)
対象読者:[ここに音声で入力]
悩み:[ここに音声で入力]
解決策の数:[ここに音声で入力]
記事の構成:[ここに音声で入力]
文字数:[ここに音声で入力]
文体の指示:[ここに音声で入力]
その他の指示:[ここに音声で入力]
---
ChatGPT/Claude/Gemini、上記の条件で記事を書いてください。
ステップ2:音声入力で各項目を埋める
テンプレートを開き、各項目に音声入力で指示を入れていく。
所要時間:1〜2分。
ステップ3:完成したプロンプトをAIに投げる
埋まったプロンプトをコピーして、AIに投げる。
所要時間:10秒。
ステップ4:AIが記事を生成
AIが記事を書く。
所要時間:30秒〜2分。
合計所要時間:約3分。
2016年に1時間かけていたことが、3分で完了する。
時短率95%。これはもはや、タイムマシンである。(比喩ではない)
2025年に音声入力を使うべき7つのタイプ(令和版)
2016年、私は「音声入力で記事を書くべき人」を7つ挙げた。
2025年、その7つは全て「音声入力でAIに指示を出すべき人」に進化した。
1. 育児真っ最中のママ:「1分でAIに指示を出す」
2016年:隙間時間に音声入力で記事を書く 2025年:隙間時間に音声入力でAIにプロンプトを投げる
子供が起きる前の1分。トイレの中の1分。
この1分で、「今日の育児の悩み」をAIに喋る。
AIが記事の下書きを作る。
後で10分だけ修正すれば、完成。
1分の音声入力+10分の修正=3000文字の記事。
2. 現在妊娠中の方:「ソファーに座ったままAIに指示」
2016年:体調が悪くても、音声入力で記事を書く 2025年:体調が悪いからこそ、AIに書かせる。指示だけ音声で出す
椅子に座れない? 問題ない。
ソファーに寝転びながら、スマホに向かって喋る。
「今日のつわりはこんな感じだった。この体験を記事にして。」
AIが記事を書く。あなたは寝ていればいい。
3. ご高齢の方:「タイピング不要、音声でAIを操る」
2016年:音声入力で記事を書く練習をする 2025年:AIに書かせる。あなたは経験を喋るだけ
タイピングもAIへの指示も不要。
「私の戦後の体験を話す。これを記事にして。」
あなたの貴重な体験が、AIによって美しい文章に変わる。
4. 集中力がない人:「2時間作業→5分指示」
2016年:音声入力で記事を書いて、燃え尽き症候群を回避 2025年:AIに書かせるから、燃え尽きない
2時間かけて記事を書く必要はない。
5分だけ集中して、AIに指示を出す。
後はAIが勝手に書く。
あなたは次の記事のアイデアを考えていればいい。
5. アウトプットが後回しになる人:「読みながらAIに指示」
2016年:本を読みながら音声入力でメモ 2025年:本を読みながら、AIに要約と考察を指示
本を読みながら、気になった箇所を音声で指示。
「この章の要約を500文字で。私の考察を付け加えて記事にして。」
インプットとアウトプットが同時に完了。
6. アウトドア派:「外出先でもAIに指示」
2016年:カフェで音声入力で記事を書く 2025年:散歩しながらAIに指示を出す
スマホとイヤホンがあれば、どこでもAIに指示を出せる。
公園を散歩しながら、今日の気づきをAIに喋る。
家に帰る頃には、記事が完成している。
7. WEBライター:「文字単価を10倍にする方法」
2016年:音声入力で文字数を増やして稼ぐ 2025年:AIに下書きを作らせて、編集に特化する
もう「文字数×単価」の世界で消耗するのはやめよう。
AIに下書きを作らせる。
あなたは「編集」と「独自の視点の追加」に集中する。
これが、2025年のWEBライターの生存戦略だ。
しかし、ここで最も重要な問いが生まれる
「じゃあ、誰でもできるじゃん?」
その通り。
2025年、誰でもAIを使える。誰でも音声入力できる。
しかし、「AIから何を引き出せるか」で、天と地の差が生まれる。
同じ「疲れた」という一言から、
- ある人は、300文字の愚痴しか引き出せない
- ある人は、3000文字の深い考察記事を引き出せる
この差は何か?
プロンプト設計力だ。
音声入力でAIに指示を出す際、「何を、どう伝えるか」の設計力が、全てを決める。
音声入力×AI×プロンプト設計=2025年の最強スキル
2016年、音声入力は「記事を書く速度」を上げるツールだった。
2025年、音声入力は「AIを操る速度」を上げるツールである。
そして、この「操る」能力こそが、プロンプト設計力なのだ。
優れたプロンプトは、魔法の呪文ではない。精密な設計図だ。
この設計図を、思考のスピードで音声入力できる人が、2025年のコンテンツ制作を制する。
明日から実践できるアクションステップ
難しいことは何もない。
- スマホに「プロンプトテンプレート」を保存する
- 今日の出来事を1つ選ぶ(例:「今日、子供が初めて歩いた」)
- テンプレートを開き、音声入力で各項目を埋める(2分)
- 完成したプロンプトをChatGPT/Claude/Geminiに投げる(10秒)
- AIが生成した記事を確認し、必要なら修正する(10分)
これだけで、あなたは「音声入力でAIを操る」技術を体得する。
所要時間?12分だ。
2016年なら1時間かかっていた。
最後に:2016年の自分へ
あの頃の私は、iPhoneに向かって必死に喋り、音声認識で文字を打っていた。
「キーボードより5倍速い!」と興奮していた。
それは無駄ではなかった。あれがあったから、今のやり方に辿り着けた。
しかし、もし2016年の自分に一言だけ伝えられるなら、こう言いたい。
「お前がそうやって1時間かけて書いてる記事、2025年のAIなら2分で書くぞ。だから、その1時間を『AIに何を書かせるか』を設計する時間に使え」
時代は変わった。
音声入力も変わった。
しかし、「思考のスピードで表現する」という本質は変わらない。
2016年、音声入力は「書くスピード」を上げた。
2025年、音声入力は「指示のスピード」を上げる。
そして、あなたのコンテンツ制作は、今日から100倍速になる。
追伸:この音声入力×AIの手法、実はコンテンツ制作以外にも応用できる。
メール返信、企画書作成、アイデア出し、日記、学習メモ——何にでも使える。
騙されたと思って、明日の朝、散歩しながらスマホに向かって喋ってみてほしい。
「今日の予定と、それぞれに対する不安を整理して。解決策も添えて。」
AIが返してくる答えを見たとき、あなたは**「ああ、時代が変わったんだな」**と実感するはずだ。
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