2016年、私は「悩み→商品」の導線を必死に設計していた。2025年、私はAIに導線設計を丸投げしている。
このブログでは、育児中(もしくは妊娠中)の主婦の方に、自分の経験を活かした情報発信ブログの構築をお勧めしている。
コンセプトは単純だ。
「自分が学んだことを人に教えるブログを作る。そうすることで自分もさらに深く理解できる」
2016年当時、私はこんな流れでブログを設計していた:
- 売る商品を10個決める
- 各商品に対する「悩みキーワード」を8個ずつ考える(マンダラート使用)
- 悩み記事を80本書く
- 商品紹介ページを10本書く
- 導線を設計する
所要時間:3ヶ月以上。
地道だった。しかし確実だった。
月1万円稼げないことはありえない、と断言できるレベルの設計だった。
しかし、2025年。この作業の90%は、AIに任せるべきである。
2025年の真実:「導線設計」もAIがやる時代
正直に言おう。
2016年に3ヶ月かけてやっていた「商品選定→悩みキーワード抽出→記事作成→導線設計」は、2025年のAIなら3時間で完了する。
これは誇張ではない。
ただし、ここに決定的な条件がある。
「AIに何をさせるか」を正確に指示できること。
2016年の設計手法:今でも「考え方」は有効
まず、2016年の私がやっていた手法を振り返ろう。
この「考え方」自体は、2025年でも通用する。変わったのは「誰がやるか」だ。
ステップ1:売る商品(ジャンル)を10個決める
育児中のママをターゲットにしたブログは、商品選定の幅が広い。
2016年当時、私はこんなジャンルを選んでいた:
- ウォーターサーバー
- A型/B型ベビーカー
- チャイルドシート
- オールインワンゲル
- 産地野菜の宅配
- 学資保険
(注:2025年のSEO基準では、YMYL領域(医療・健康・金融)の記事は個人ブログでは上位表示が困難。特に「育毛」「バストアップ」「ダイエット商材」「保険」などは、専門家や企業サイトが優遇される。個人ブログで扱う場合は、「体験談」として明確に記述し、断定的な表現を避けること。)
ステップ2:商品と悩みを紐付ける
次に、「どんな悩みを持つ人がこの商品に興味を持つか?」を考える。
例:
- 産後に体重が戻らない→ダイエット関連商品
- 赤ちゃんがあまり母乳を飲んでくれない→産地野菜の宅配
- 団地に引っ越した→B型ベビーカー
- 寝かしつけに時間がかかる→バランスボール
(注:2025年では、「母乳の質と食事の因果関係」のような医学的主張は避けるべき。代わりに「私はこう感じた」「こういう選択をした」という体験ベースの表現にする。)
ステップ3:マンダラートで悩みキーワードを8個ずつ抽出
中心に商品名、周囲に悩みキーワードを8個。
これで1商品につき9記事(悩み記事8本+商品紹介1本)。
10商品なら90記事分のネタが完成。
ステップ4:導線設計
悩み記事の最後に、「もっと詳しい比較はこちら」と商品紹介ページへのリンクを貼る。
全ての悩み記事から1つの商品紹介ページに誘導する設計。
これが、2016年の私の「勝ちパターン」だった。
しかし、2025年。この作業をあなたがやる必要はない。
なぜか?
AIが、あなたより速く、正確に、しかも網羅的にやってくれるから。
実践:AIに「商品選定→悩み抽出→記事構成」を一気にやらせる
では、2025年版の手順を見てみよう。
ステップ1:AIに商品選定をさせる(所要時間:2分)
以下のプロンプトを投げる:
あなたは、アフィリエイトマーケティングの専門家です。
# 依頼内容
育児中のママをターゲットにした情報発信ブログで紹介できる商品ジャンルを10個提案してください。
# 条件
- Amazonアソシエイトや大手ASP(A8.net等)で扱える商品
- 商品単価は5,000円以上(アフィリエイト報酬を考慮)
- 2025年のSEO基準に準拠(YMYL領域で上位表示困難なジャンルは除外または注意書きを添える)
- 育児中のママが実際に必要とするもの
- 悩みと紐付けやすいもの
# 出力形式
各ジャンルについて、以下を記載:
1. ジャンル名
2. 想定単価
3. ターゲット層(例:妊娠初期、生後3ヶ月、1歳児のママ等)
4. SEO上の注意点(あれば)
AIが返答:10個の商品ジャンルリスト。所要時間:30秒。
ステップ2:AIに悩みキーワードを抽出させる(所要時間:5分)
次に、各商品に対して悩みキーワードを抽出させる。
あなたは、コンテンツマーケティングの専門家です。
# 依頼内容
以下の商品ジャンルに対して、育児中のママが抱える「悩みキーワード」を8個抽出してください。
商品ジャンル:[ステップ1で選んだジャンルを1つ入力]
# 条件
- 各悩みキーワードは、検索されやすい具体的なフレーズ
- 商品との関連性が明確
- 2025年のSEO基準に準拠(医療的断定表現を避ける)
- 初心者から経験者まで幅広くカバー
# 出力形式
1. [悩みキーワード1] - [なぜこの商品と関連するか、1行で説明]
2. [悩みキーワード2] - [説明]
...
8. [悩みキーワード8] - [説明]
これを10商品分繰り返す。所要時間:5分。
ステップ3:AIに記事構成を作らせる(所要時間:10分)
各悩みキーワードに対して、記事構成を生成させる。
あなたは、SEOライティングの専門家です。
# 依頼内容
以下の悩みキーワードに対する記事構成(アウトライン)を作成してください。
悩みキーワード:[ステップ2で抽出したキーワードを1つ入力]
紹介する商品:[該当商品名]
# 条件
- 記事タイトル(検索意図を満たすもの)
- 見出し構成(H2、H3レベル)
- 各見出しで書くべき内容の要点
- 商品紹介ページへの自然な導線(記事のどこで、どう誘導するか)
- 2025年のSEO基準に準拠(YMYL配慮、体験談ベース)
- 文字数目安:2000〜3000文字
# 出力形式
## 記事タイトル
[タイトル案を3つ]
## 記事構成
### H2:[見出し1]
- 書くべき内容:[要点]
### H2:[見出し2]
- 書くべき内容:[要点]
...
### H2:[商品紹介への導線]
- どのタイミングで、どう誘導するか:[具体的な文言例]
## SEO上の注意点
[YMYLや医療的表現への配慮事項]
これを80記事分繰り返す。
ただし、ここで重要なのは「繰り返し作業はAIに任せる」という発想だ。
AIに一括処理させる:究極の時短術
80回も同じプロンプトを投げるのは面倒? その通り。
だから、AIに「一括処理」させる。
一括処理プロンプト(Claude Code、n8n、Make等で実行)
あなたは、コンテンツ戦略の自動化エージェントです。
# 依頼内容
以下の10商品ジャンルそれぞれに対して:
1. 悩みキーワードを8個抽出
2. 各キーワードに対する記事構成を作成
3. 商品紹介ページへの導線設計を提案
合計90記事分のコンテンツ設計を、一括で出力してください。
# 商品ジャンルリスト
[ステップ1で選んだ10ジャンルをリスト化]
# 出力形式
JSON形式で、以下の構造:
{
"genre": "商品ジャンル名",
"keywords": [
{
"keyword": "悩みキーワード",
"article_title": "記事タイトル案",
"outline": "記事構成(見出しレベル)",
"cta": "商品紹介ページへの導線文言"
}
],
"product_page_outline": "商品紹介ページの構成"
}
# 条件
- 2025年のSEO基準に準拠
- YMYL領域の配慮
- 体験談ベースの表現
AIが返答:90記事分のコンテンツ設計。所要時間:2〜3分。
2016年 vs 2025年:何が変わったのか?
2016年
- 商品選定:人力、2週間
- 悩みキーワード抽出:人力+クラウドソーシング、2週間
- 記事構成作成:人力、1ヶ月
- 導線設計:人力、1週間
- 合計:3ヶ月
2025年
- 商品選定:AIに指示、2分
- 悩みキーワード抽出:AIに指示、5分
- 記事構成作成:AIに一括指示、3分
- 導線設計:AIが自動提案、1分
- 合計:11分
時短率:99.6%。
これはもう、「効率化」という言葉では足りない。次元が違うのだ。
しかし、ここで最も重要な真実
「じゃあ、全部AIに任せればいいじゃん?」
違う。
AIは「設計図」を作るのは得意だが、「体験」は書けない。
2025年のSEOは、特にYMYL領域において**「誰が書いたか」「どんな経験に基づいているか」**を重視する。
つまり、AIが作った90記事の「設計図」に、あなたの体験と感情を注入する作業は、人間にしかできない。
2025年版:AIと人間の役割分担
AIがやること(11分)
- 商品選定
- 悩みキーワード抽出
- 記事構成作成
- 導線設計
あなたがやること(1記事あたり30分)
- 自分の体験を加筆
- 医療的表現を体験談表現に修正
- 感情を込める
- SEO上の最終チェック
90記事×30分=45時間(約1ヶ月、1日1.5時間作業)
2016年に3ヶ月かかっていたことが、1ヶ月で完了する。
しかも、AIが設計図を作ってくれるから、あなたは「体験を書く」ことだけに集中できる。
2025年のYMYL対策:体験談こそが最強の武器
2016年、私は「悩み→解決策→商品」という論理的な導線を重視していた。
しかし2025年、Googleは**「誰が、どんな経験をもとに書いているか」**を最重視する。
特にYMYL領域では:
- ❌「母乳の質を上げるには〇〇を食べるべきです」(断定)
- ⭕「私は〇〇を食べるようにしました。個人的にはこう感じました」(体験)
- ❌「産後うつには〇〇が効果的です」(医療的主張)
- ⭕「産後、気分が落ち込んだ時、私はこうしました。ただし専門家に相談することをお勧めします」(体験+専門家への誘導)
この「体験談化」は、AIだけでは不可能だ。
あなたの実体験、感情、失敗談——これらを記事に注入することで、初めて**「SEOに強く、読者に響く記事」**が完成する。
実践:AIと協働で90記事を1ヶ月で完成させる方法
1週目:設計フェーズ(所要時間:3時間)
- Day 1:AIに商品選定させる(30分)
- Day 2:AIに悩みキーワード80個抽出させる(1時間)
- Day 3:AIに記事構成90本作成させる(1時間)
- Day 4:導線設計をAIに提案させる(30分)
2〜4週目:執筆フェーズ(所要時間:1日1.5時間×21日=31.5時間)
- 毎日3記事ずつ、AIの設計図に体験を加筆(1記事30分×3=1.5時間)
- 21日で63記事完成
- 残り27記事は4週目に集中執筆
合計所要時間:約35時間(1ヶ月)
2016年に3ヶ月(約180時間)かかっていたことが、1ヶ月で完了する。
最後に:2016年の自分へ
あの頃の私は、マンダラートを使って必死に悩みキーワードを考え、クラウドソーシングでアンケートを取り、1記事ずつ導線を設計していた。
それは無駄ではなかった。あれがあったから、「何をAIに任せるべきか」が分かった。
しかし、もし2016年の自分に一言だけ伝えられるなら、こう言いたい。
「お前が3ヶ月かけて作ろうとしてるその90記事の設計図、2025年のAIなら11分で作るぞ。だから、その3ヶ月を『体験を書く』ことに使え」
時代は変わった。
導線設計も変わった。
しかし、「体験に基づく共感」という本質は変わらない。
2025年、AIは設計図を作る。
しかし、その設計図に命を吹き込むのは、あなたの体験だ。
そして、この協働こそが、2025年のコンテンツ制作の真髄である。
追伸:このAI×人間の協働手法、実はアフィリエイト以外にも応用できる。
企業のコンテンツマーケティング、個人のnote、YouTubeの台本、Podcastの構成——全てに使える。
騙されたと思って、明日AIに「あなたのテーマで90記事の設計図を作って」と頼んでみてほしい。
返ってきた設計図を見たとき、あなたは**「ああ、私がやるべきことは『体験を語ること』だったんだ」**と気づくはずだ。
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